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ズバリ!不動産のプロが答える リノベーション済み物件はお勧めできるか? - 株式会社ネクスト・リアルプラン

リノベーション済み物件は、近年注目を集める不動産購入の選択肢の一つです。中古物件を新築同様に改修したもので、新しい設備や内装が整いながら、新築よりも価格を抑えられるという特徴があります。一見、非常に魅力的に映るこの物件タイプですが、不動産のプロから見ると、購入には慎重になるべき点がいくつかあります。今回は、リノベーション済み物件について詳しくご紹介します。

リノベーション済物件とは

リノベーション済み物件とは、築年数が経過した中古住宅やマンションを大規模に改修し、新築に近い状態まで再生した物件を指します。このような物件では、壁紙や床材、キッチン、バスルームといった内装や設備が新調されており、見た目の新しさだけでなく、機能性や快適さも大きく向上しているのが特徴です。古い建物をそのまま活用するのではなく、現代のライフスタイルに合った形で再設計することで、住みやすさを追求しています。
リノベーション済み物件は、新築物件と中古物件の「いいとこ取り」をした選択肢として位置づけられます。新築物件のようなきれいで快適な環境を享受できる一方、価格は新築よりも抑えられていることが多いです。そのため、コストを意識しつつも品質や機能に妥協したくない人にとって、魅力的な選択肢となっています。また、購入後にリフォームやリノベーションを自分で行う手間が省けるため、忙しい人やスムーズに新生活を始めたい人にとって非常に便利です。

結論

リノベーション済み物件は、手軽さや見た目の新しさといったメリットがありますが、総合的に見るとデメリットが上回るため、その理由の一つに、「見えない部分の問題」があります。内装や設備が一新されている一方で、建物の構造や断熱性能といった目に見えない部分に不具合が残されていることが多く、これが購入後の生活に大きな影響を及ぼすことがあります。
さらに、リノベーション済み物件は割高である場合が多く、コストパフォーマンスが悪いと感じるケースもあります。自分の好みに合ったデザインや間取りでないことも多く、結局「リノベーション済み」という形で手間を省いているつもりが、妥協を強いられることにも繋がります。メリットデメリットを勘案すると、デメリットのほうが大きいので、あまりお勧めできません。

近年リノベーション済物件が増えている理由

近年リノベーション済物件が増えている理由を4つご紹介します。

中古住宅市場の活性化とニーズの変化

住宅市場では、少子高齢化や人口減少を背景に、新築物件の需要が減少しつつあります。その一方で、既存の中古住宅を活用し、新たな価値を創出する動きが進んでいます。リノベーション済み物件は、この動きを象徴する存在であり、中古住宅市場の活性化を目的とした不動産業界の取り組みの一環として増加しています。
また、購入者のニーズも変化しています。「新築にこだわらない」「環境に配慮した選択をしたい」「コストを抑えたい」といった意識を持つ人が増え、これに応える形でリノベーション済み物件が注目されるようになりました。

コストパフォーマンスの良さ

新築物件に比べて価格が安いことが、リノベーション済み物件の大きな魅力です。特に、都心部の物件は新築価格が高騰しているため、リノベーション済み物件の方が手に届きやすい選択肢として認識されています。購入者は「新築に近い使用感を得られる上に、価格も抑えられる」と感じることが多いです。

不動産業界の積極的な取り組み

リノベーション済み物件は、不動産会社にとっても利益率の高い商材です。中古物件の買い取りとリノベーションを一括で行うことで、短期間で付加価値を加えた販売が可能になります。多くの不動産会社が積極的にリノベーション済み物件を市場に投入していることも、選択肢の増加につながっています。

環境保護や持続可能性への意識の高まり

環境問題が深刻化する中で、既存の建物を活用することは資源の節約や廃棄物削減に繋がります。この観点から、リノベーション済み物件は持続可能な住宅選びとして評価されています。

参考:https://www.saksak-web.jp/columns/management041/

リノベーション済み物件のメリット

リノベーション済み物件のメリットを5つご紹介します。

使用感がないが新築より安い

リノベーション済み物件は、壁紙や床材、キッチンやバスルームなど、目に見える部分が全て新調されています。そのため、新築物件に近い「新しさ」を感じることができます。それにもかかわらず、リノベーション済み物件は新築物件よりも価格が抑えられている点が大きなメリットです。新築物件は立地や規模にもよりますが、同条件の中古物件と比較して価格が高くなりがちです。一方、リノベーション済み物件では、内装や設備の新しさを手に入れながら、新築ほどの予算を必要としないため、コストパフォーマンスに優れた選択肢として人気があります。

リノベーション済の状態で内見できる

リノベーション済み物件は、改修工事が完了した状態で販売されるため、購入前に実際の仕上がりを確認できる点が魅力です。購入者は、壁の色や床材の質感、キッチンの配置など、すべてを目で見て手で触れて確かめた上で購入を検討することができます。
これは、中古物件を購入して自分でリノベーションを行う場合と比べて大きなメリットです。自分でリノベーションを計画する場合、完成形がイメージと異なるリスクがあり、特に間取りやデザインについては、実際に住んでみるまで本当に満足できるかどうかわからないことがあります。しかし、リノベーション済み物件であれば、その心配が不要です。実物を確認してから購入を決められるため、満足度の高い住まい選びが可能になります。

すぐに入居可能

リノベーション済み物件は、改修工事がすでに完了しているため、購入手続きが済み次第、すぐに新生活をスタートすることができます。これにより、賃貸住宅に住み続ける必要がなくなり、仮住まいや引っ越しの手配にかかる手間や費用を省くことができます。
一方、中古物件を購入して自分でリノベーションを行う場合、工事が完了するまでの期間に仮住まいを用意しなければならないことが多く、費用面やスケジュール面での負担が増します。リノベーション済み物件では、こうしたプロセスをすべて省略できるため、引っ越しを急いでいる人や、余裕を持って計画を進めたい人にとって非常に便利です。

リノベーション込みの総費用が明確

リノベーション済み物件は、改修費用があらかじめ販売価格に含まれているため、総費用が明確である点が購入者にとっての安心材料となります。これにより、購入後に追加費用が発生する心配がなく、予算計画を立てやすいという利点があります。
例えば、自分で中古物件を購入してリノベーションを行う場合、計画通りにいかずに費用が膨らむことも少なくありません。リノベーション中に建物の不具合が見つかれば、予定外の修繕費がかかる可能性があります。

中古物件を購入してリノベーションするのに比べてローンが組みやすい

リノベーション済み物件は、住宅ローン一本で購入費用を賄える点も大きなメリットです。中古物件を購入してリフォームやリノベーションを自分で行う場合、住宅ローンとリフォームローンをそれぞれ組む必要があり、返済の手間が二重になることがあります。また、リフォームローンは住宅ローンに比べて金利が高い場合がほとんどで、長期的な返済負担が増大する可能性があります。住宅ローンとリフォームローンが二重にかからないということがよいといえます。リフォームローンは、住宅ローンの金利に比べて高い場合がほとんどのため、負担も大きくなります。物件購入とリノベーション費用が一体化されているため、金利の低い住宅ローン一本で全額をカバーできます。これにより、返済計画がシンプルになり、金利面での負担も軽減されます。特に、月々の返済額を抑えたい人や、長期的な資金計画を立てやすくしたい人にとって、リノベーション済み物件は非常に有利な選択肢となるでしょう。

参考:

https://www.odakyu-chukai.com/buy/column/article7/

https://www.renoalpha.com/column/%E3%83%AA%E3%83%8E%E3%83%99%E3%83%BC%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E6%B8%88%E3%81%BF%E3%83%9E%E3%83%B3%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%82%92%E8%B3%BC%E5%85%A5%E3%81%99%E3%82%8B%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88%E3%83%87%E3%83%A1%E3%83%AA%E3%83%83%E3%83%88%E9%81%B8%E3%81%B6%E3%81%A8%E3%81%8D%E3%81%AE%E6%B3%A8%E6%84%8F%E7%82%B9%E3%82%82%E7%B4%B9%E4%BB%8B/

リノベーション済み物件のデメリット

リノベーション済み物件のデメリットを3つご紹介します。

見えない部分が適当に処理されているケースがある

リノベーション済み物件の内装や設備は、新築同様のきれいな状態に仕上がっていることが一般的ですが、目に見えない部分が適切にリフォームされていない可能性があります。外観や内装の美しさに目を奪われがちですが、建物の重要な部分である構造や断熱性能に問題が隠れていることが少なくありません。
例えば、耐震性能が低い物件では、外見は新しいのに地震に対する安全性が確保されていないことがあります。また、配管や電気系統などのライフラインも古いまま残されている場合があり、購入後にトラブルが発生するリスクがあります。
断熱性能の問題も、見えない部分に起因する代表的な例です。断熱リフォームは、壁や床、天井の内部に手を加える工事であるため、外観から判断することができません。断熱性が不十分な場合、夏は室内が熱くなりやすく、冬は冷え込みが厳しくなります。その結果、快適な生活を送ることが難しくなるだけでなく、エアコンなどの光熱費も高くなってしまう可能性があります。リノベーション済み物件は完成後すぐに販売されることが多いため、十分な調査が難しい場合もあるため注意が必要です。

参考:https://www.chuko.polusnet.com/column/detail.php?n=476

割高になることが多い

リフォーム済み物件は、中古物件を新築同様に改築・改装している点が特徴です。新築に比べて価格が安いと言われていますが、一般的な中古物件と比較すると割高であることが多いです。これは、リノベーションにかかる工事費用や不動産会社が得る利益が販売価格に上乗せされているためです。
例えば、築年数や立地条件が似通った中古物件が近隣にあった場合、リノベーション済み物件の販売価格が10%以上高いことも珍しくありません。これは、リフォーム済みの状態で販売されているため、購入後に手を加える必要がないという利便性が評価されているからです。しかし、購入者にとっては「見た目が新しい」という付加価値に対して割高な価格を支払うことになるため、コストパフォーマンスが悪いと感じる場合があります。不動産会社がどのような工事を行い、どの部分にどれだけの費用がかかっているのかが分からないと、適正価格であるかを判断するのは難しくなります。

参考:https://www.chuko.polusnet.com/column/detail.php?n=476

自分の好みの間取りやデザインとあっていないこともある

リノベーション済み物件は、不動産会社や施工業者があらかじめ間取りや内装デザインを決めて改修を行っています。そのため、購入者の好みに完全に合わない場合があります。たとえば、リビングや寝室の配置、キッチンのデザイン、壁紙の色など、細かい部分で妥協を強いられることも少なくありません。
一方で、中古物件を購入し、自分でリノベーション業者に依頼する場合は、すべての設計を自分の好みに合わせてカスタマイズすることが可能です。間取りを家族構成に合わせて変更したり、好きなデザインや素材を選んだりすることで、より理想に近い住まいを実現できます。また、自分で業者を選ぶことで、リフォーム費用の透明性を確保しやすく、予算を細かくコントロールすることも可能です。
リノベーション済み物件では、既存のデザインに不満を感じた場合、購入後に再度リフォームを行う必要が出てくることもあります。この場合、当初の物件価格に加えて追加のリフォーム費用が発生するため、コスト面でのメリットが薄れてしまう可能性があります。

まとめ

リノベーション済み物件は重大な問題が隠れていることもあります。リノベーション済み物件は、手軽に新しい住まいを手に入れられる反面、見えない部分の問題や割高な価格、自分の好みに合わないデザインといったデメリットがあります。これらの課題を考慮すると、物件購入の際には慎重な判断が求められます。
特に、自分のライフスタイルや好みに合った住まいを追求したい場合や、コストパフォーマンスを重視したい場合は、中古物件を購入し、自分でリノベーションを計画する方法を検討することが賢明です。理想の住まいを実現するためには、デザインなども決まっているので中古物件を購入し自分でリノベーションを依頼したほうが良いといえるでしょう。

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