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売れない空き家の“出口戦略”―賃貸運用と買取の判断基準とは? - 株式会社ネクスト・リアルプラン

「売りに出しているのに、半年以上まったく動かない」「内見どころか問い合わせすら来ない」相続した実家や、長年空き家になっている戸建てで、こうした悩みを抱える方は少なくありません。
そして“売れないまま”時間だけが過ぎるほど、空き家はじわじわと重荷になります。建物は人が住まないと劣化が進み、庭木や雑草、近隣からの目、管理の手間も増える。さらに固定資産税・都市計画税、火災保険、最低限の修繕費など、支出だけは淡々と続きます。
仲介で売却できない状態が続くとき、現実的な「出口戦略」は大きく2つです。1つは、売却を急がずに「賃貸運用」で収益化し、時間を味方につける。もう1つは、買い手が見つからない前提で「業者買取」でスパッと現金化し、管理と責任から降りる。
この記事では、この2つを“公平に”比較しながら、あなたの空き家がどちらに向くのかを判断できる基準を解説します。

なぜ「仲介」では売れないのか?空き家が残る主な原因

仲介で売れない理由は、専門用語で分析するより「買い手目線」に置き換えると一気に見えてきます。買い手は夢よりもリスクを先に数えます。空き家が長期で売れ残るとき、だいたい次の3点が重なっています。

価格設定

売主から見ると「土地の価値はある」「昔はこの辺も高かった」「思い出の家だから安くしたくない」と感じがちです。ですが買い手は、周辺の成約事例や新築・築浅との比較で冷静に判断します。
さらに空き家の場合、購入後に必要な費用(リフォーム、残置物処分、耐震、シロアリ、雨漏り補修など)を上乗せして考えます。結果として、表面の価格が相場並みでも、買い手からは「結局高い」と映ることがあるのです。
「家が売れない理由は価格、売り方、家自体、内覧対応に問題があることが多い」という整理もあり、まず売れない原因の棚卸しが重要になります。

立地

戸建て購入層は、通勤・通学・買い物・病院・ハザード情報などを気にします。駅から遠い、坂が多い、周辺に魅力が少ないと、買い手がそもそも検索で弾いてしまいます。
立地が弱い物件ほど「価格を下げれば売れる」と思いがちですが、需要が薄い場所は値下げにも限界があります。値下げで勝負する前に、売り方そのものを変える判断が必要です。

建物の状態

築年数が古いだけなら、リノベ前提で買う人もいます。問題は、買い手が“見えないコスト”を疑い始める状態です。
例えば、長期間空き家で換気がされていない家は、カビ臭、床の沈み、雨漏り跡、配管の臭気、害虫・害獣などが起きやすい。内見した瞬間に「ここ、あとでいくらかかるか分からない」と思われたら、問い合わせは増えません。
この段階まで来ると、仲介での勝ち筋は「大きな値下げ」か「先に整える(費用投下)」の二択になりやすく、どちらも心理的・金銭的ハードルが上がります。
仲介で売れない状況を長引かせると、空き家は“売りにくくなる方向”に自然に転びます。だからこそ、出口戦略は「今の状態」を正直に前提に置いて選ぶことが重要です。参考として、一般的に家が売れない理由と対策が整理されています。

選択肢①「賃貸運用」に向いているケースとメリット

仲介で売れない空き家でも、「貸す」ことで評価が変わるケースがあります。賃貸は買うよりも心理的ハードルが低く、入居者は「今すぐ住めるか」「家賃が妥当か」「生活が回るか」で判断します。つまり、売買で不利だった要素の一部が、賃貸では致命傷にならないことがあるのです。

メリット:家賃収入が得られ、資産として保持できる

最大の魅力は、支出しか生まない空き家を“収入を生む資産”に変えられる点です。
固定資産税・都市計画税、火災保険、最低限の維持費など、空き家の「毎年の赤字」を家賃で相殺できる可能性が出ます。さらに、将来的に土地値が上がる、周辺が再評価される、相続人の整理がつくまで待てるなど、“時間を味方につける”選択肢も残せます。
ここで大切なのは、「賃貸=儲かる」ではなく「賃貸=損失の出血を止められる可能性がある」という視点です。売れない時期が長いほど、税・保険・草刈り・見回り・軽修繕が積み上がるため、家賃収入があるだけで精神的にも楽になります。

向いているケース:立地が良い、またはリフォーム費用が安く済む

賃貸運用が向く典型は次の2つです。
1つ目は、駅距離や生活利便が一定以上で、賃貸需要が見込める立地。買うには踏み切れなくても「借りるならアリ」という層は存在します。特に、さいたま市・川口市のように都心アクセスが良いエリアは、賃貸需要の母数が比較的大きくなりやすい一方、供給も多いので“差別化”が鍵になります。
2つ目は、建物が致命的に傷んでおらず、ハウスクリーニング+軽微な修繕で“普通に住める”状態に近いケースです。壁紙の総張替えや水回り全交換までやらなくても、清潔感と安全性が担保できれば賃貸として動くことがあります。逆に言うと、雨漏り・配管不良・シロアリ疑いがあるのに「とりあえず貸してみよう」は危険で、後から修繕が連鎖してキャッシュフローが崩れます。
ここでの判断のコツは、「買い手が嫌がる点」と「入居者が嫌がる点」が完全一致ではないことです。たとえば、購入者は耐震や将来の資産価値まで気にしますが、入居者は「雨漏りがない」「臭くない」「冬寒すぎない」「お風呂とトイレが使える」など、生活の成立をより重視します。だから賃貸は“売れない家の次の一手”になりやすいのです。

注意点:大家としての管理責任

賃貸は「貸したら終わり」ではありません。設備故障、雨漏り、近隣トラブル、退去時の原状回復など、オーナー責任が発生します。
ただし現実的には、管理会社へ委託して“手間を買う”ことも可能です。家賃の一定割合を手数料として支払い、入居者対応や修繕手配を任せる。これにより、遠方在住でも賃貸運用が成立しやすくなります。
つまり賃貸運用は「収益性」と同時に「自分がどこまで関与できるか」で向き不向きが決まります。ここを見誤ると、家賃収入よりストレスが勝ってしまうのが賃貸の落とし穴です。

選択肢②「業者買取」に向いているケースとメリット

次に、売れない空き家の“最短の出口”になりやすいのが業者買取です。個人の買い手ではなく、不動産会社が直接買い取ります。買取は価格面で妥協が必要になりがちですが、その代わりに「時間」と「責任」を一気に手放しやすい方法です。

メリット:現状のままで即現金化できる

買取の強さは、現状渡しでも成立しやすい点です。残置物が多い、建物が古い、リフォーム前提、境界が曖昧、近隣配慮で内見を増やしたくない。こうした“仲介の弱点”が、そのまま買取を選ぶ理由になります。そして見落とされがちなのが売った後の安心です。仲介売却では、引き渡し後に雨漏り・配管・シロアリなどの不具合が見つかると、契約不適合責任(旧:瑕疵担保責任)を巡って揉めることがあります。精神的にきついのはここです。買取は、こうした売却後トラブルリスクを現実的に減らしやすいという意味で、“価格以外の価値”があります。買取の仕組みそのものは大手不動産の解説にも整理があります。

向いているケース:築古物件、早期処分希望、遠方在住

買取向きの代表例は、一般の買い手がつきにくい古い家や、相続税の支払期日が迫っていて急いでいる場合や管理に行くのが大変なので、手離れよく処分したい場合です。
このように「時間をかけて高く売る」より「早く安全に処分する」価値が上回るとき、買取は合理的です。

注意点:売却価格は相場より低くなる

買取は正直に言うと、仲介より価格が下がることが多いです。業者側がリフォームや再販リスク、広告費、保有期間の税金・金利などを負担するため、その分が差し引かれます。
ここで大事なのは「安い=損」と短絡しないことです。仲介で売れないまま1年が過ぎれば、固定資産税、保険、草刈り、最低限の修繕、精神的負担が積み上がります。しかも空き家は劣化で“さらに売れにくく”なりやすい。
買取は価格だけでなく、これ以上の損失拡大を止めるという意味での出口になります。損得は“売値”だけでは決まりません。この先、何年持ち続けると合計でいくら出ていくかを並べて初めて、合理的な判断になります。

【チェックリスト】あなたの空き家はどっち?判断のポイント

ここからは、現場で迷いがちな判断を“簡易診断”に落とし込みます。厳密に点数化するより、「どちらの条件に多く当てはまるか」でまず方向性を決めるのがコツです。また、このチェックで大切なのは、理想の選択ではなく現実に実行できる選択を選ぶことです。賃貸が理屈で有利でも、動けない・決められない・揉めるなら、出口になりません。出口戦略は回る形に整えることが目的です。

賃貸向き:
・雨漏りやシロアリ被害がない。
・周辺に賃貸アパートが多く、入居者がいる。
・リフォーム予算として数十万〜数百万円用意できる。

買取向き:
・築年数が古く(例えば築30年以上)、大規模な修繕が必要。
・相続人が複数いて、現金で分けたい(遺産分割)。
・近所に知られずに売却したい。

知っておくべき「2024年相続登記義務化」と「空き家対策法」

出口戦略を先延ばしにしない方がいい理由は、気持ちだけではありません。法制度の面でも、放置がリスクになりやすい時代に入っています。

相続登記の義務化により、放置=罰則の可能性

相続で不動産を取得した場合、相続登記の申請が義務化されています。正当な理由がないのに申請義務を怠ったときは、10万円以下の過料の対象になり得ることが明記されています。 「売れないから名義はそのうちでいい」と放置していると、いざ出口を作りたい時に手続きが詰まります。買取でも賃貸でも、結局は名義・権利関係が整っていないと前に進みにくい。出口戦略は物件の問題だけでなく手続きの問題でもある、という前提を持つことが大切です。

特定空き家に指定されると固定資産税が6倍に

空き家を放置して管理状態が悪化すると、「管理不全空家等」や「特定空家等」として行政の措置対象になります。ガイドラインでは、勧告がなされた場合に固定資産税等の住宅用地特例の対象から除外される旨が示されています。つまり、放置が進むほど「税金面でも不利になる可能性」がある、ということです。出口戦略は“いつか”ではなく、“税負担が跳ねる前”に検討する方が安全です。空き家対策の制度説明として、国土交通省の資料でも改正のポイントが整理されています。
もし売却に進むなら、相続した空き家に関する譲渡所得の特別控除(いわゆる3,000万円控除)は必ず確認したい制度です。制度概要や要件は国土交通省ページに整理されています。また、税務上の取り扱い(適用期間や控除額の条件など)は国税庁の案内が一次情報として分かりやすいです。 「どうせ売れない」と思っていた空き家でも、制度を踏まえて進めると手取りが変わることがあります。逆に、制度要件を満たさない売り方をしてしまうと、後から取り返せない差になることもあるので、出口戦略の段階で“税務目線”を入れておくのが得策です。

まとめ

売れない空き家で一番危険なのは、「いつか売れるはず」と放置してしまうことです。時間が経つほど劣化が進み、税金や維持費は続き、制度面のリスクも乗ってきます。相続登記の義務化のように、放置を前提にしにくい流れもあります。
さらに空き家対策の枠組みでは、勧告などにより住宅用地特例が外れる可能性も示されており、税負担が重くなるリスクも無視できません。
出口戦略は2つです。賃貸運用は、条件が合えば空き家を収益化し、資産として保持しながら時間を味方につけられます。業者買取は、価格面の譲歩と引き換えに、現状のまま早期に現金化し、管理と責任から降りる出口になります。
正解は物件とあなたの状況で変わります。ただ、共通して言えるのは「判断を先延ばしにしない方が、出口の選択肢は広い」ということです。
株式会社ネクスト・リアルプランでは、賃貸運用(リフォーム提案・管理)と買取(スピード現金化)の両方を同じ土俵で比較し、あなたの空き家にとって損失を最小化する出口を一緒に設計できます。まずは査定と相談からいかがでしょうか。

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