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住居地域・住居専用地域のどちらを選ぶべきか - 株式会社ネクスト・リアルプラン

住まいの選択は、私たちの生活を大きく左右します。都市に身を置き、様々な文化や便利な施設を楽しみたいのか、それとも静かな自然に囲まれ、穏やかな日常を求めるのか。住居地域と住居専用地域は、異なる魅力を秘め、選択することで生活の質が変わります。今回は、両者の特徴を徹底的に掘り下げ、自身の理想的な住まいを見つける手助けとなるような情報を提供します。

そもそも住居地域・住居専用地域とは

住居を作る際には、土地利用の規制や制限が適用されることがあり、住居地域と住居専用地域はその土地の利用に関する規制の程度が異なります。住居地域と住居専用地域の主な違いを説明します。
まず、住居地域は用途の範囲が広いです。住居地域では、住宅だけでなく商業やサービス業など、様々な用途が認められています。つまり、住宅以外の建物や事業が同じ地域内に存在することが一般的です。また、建ぺい率や容積率の制限が緩いです。地域によっては、建物の敷地面積に対する建ぺい率や建物の容積に対する容積率の制限が緩い傾向があります。これにより、建物の広さや高さに一定の柔軟性が生まれます。
次に、住居専用地域は、住宅専用の土地利用です。住居専用地域は、その名の通り住宅の建設が主たる目的とされており、他の用途が制限されています。商業施設や工場など、住宅以外の建物や事業が制限されることが一般的です。また、建ぺい率や容積率の制限が厳しいです。住居専用地域では、建物の敷地面積に対する建ぺい率や建物の容積に対する容積率などが制限されることがあります。これにより、土地ごとに建物の形状や規模が一定の基準に合致するように制約されます。

用途地域とは

用途地域とは、建築できる建物の種類、用途の制限を定めたルールのことです。全ての土地に定められるのではなく、都市計画法により都市の環境保全や利便の増進のために「市街化区域」と「非線引き区域」「準都市計画区域」が対象になります。また、用途地域は大きく分けて、「住居系」「商業系」「工業系」の3つに分かれ、さら13種類のエリアに分かれます。
そして、用途地域がない状態では、土地や建物の利用に関するルールがないため、様々な用途が混在することになります。住宅が商業施設や工場の近くに建ち並び、道路には大きなトラックが行き交い、学校や公園も商業地域の中に混ざってしまうでしょう。その結果、通学する際には車の多い道路を横断しなければならないかもしれませんし、のびのびと遊ぶ場所も限られてしまうでしょう。
また、家の周りが商業地域だと、夜になってもうるさい音が聞こえてくることがあります。住んでいる場所がどこでも同じような状態だと、静かな環境や安全な場所で過ごすことが難しくなるでしょう。
用途地域がないと、美しい自然がある土地に工場が建つこともあります。逆に、住宅地に適していない場所に家が建てられるかもしれません。これによって、土地の効果的な利用が難しくなり、結果として人々が快適に過ごすための環境が損なわれる可能性があります。
用途地域があることで、建物や場所の使い方が計画的に行われ、それぞれの地域が最適な機能を果たすことが期待されます。これによって、住んでいる場所が安全で快適な環境になり、生活しやすくなります。

参考:https://www.megasoft.co.jp/3d/setback_regulation/area_basic.php

引用:MEGASOFT

また、用途地域は、大きく分けると「住居系」「商業系」「工業系」の3種類があります。それぞれ詳細な説明をこれからします。

住居系

住居系地域は、人々が安心して生活できるように計画されたエリアです。ここでは、住宅が中心で、一般的には一戸建て住宅、アパートメント、マンションが建てられます。通りは交通の流れを考慮し、歩道や自転車道も整備され、学校や公園も近くに配置されています。緑豊かで静かな環境が重視され、住民たちが安全かつ快適に過ごせるように心掛けられています。

商業系

商業系地域は、買い物や仕事、エンターテインメントが集まるエリアです。ここでは、商業施設やオフィス、ショッピングモール、ホテルなどが建ち並び、多くの人が行き交います。歩行者天国や公共交通機関のアクセスが良く、賑やかで活気にあふれる場所となります。商業施設の建物は洗練され、アーケードや広場などが設けられ、ショッピングや食事、娯楽を楽しむことができます。

工業系

工業系地域は、製造業や物流が中心となるエリアです。ここでは、大規模な工場や倉庫、製造施設が立地し、製品の生産や保管が行われます。通常は商業や住居地域から離れた場所に位置し、騒音や排気ガスが周辺地域に影響を与えないように計画されています。交通アクセスが重要であり、物流の効率的な運搬が行われます。

用途地域は細かく分けると13種類ある

1. 第一種低層住居専用地域: 第一種低層住居専用地域は、低い建物が主体の住宅地域です。ここでは住宅が中心で、商業や工業の建物は基本的に建てられません。通りは静かであり、住民たちが安心して生活できるように計画されています。
2. 第二種低層住居専用地域: 第二種低層住居専用地域も低い建物が建ち並ぶ住宅地域ですが、商業や公共施設の建設が比較的自由に認められる特徴があります。住宅と商業が共存し、地域の利便性が向上します。
3. 第一種中高層住居専用地域: 中高層の建物が建てられる住宅地域で、商業や公共施設も一定の条件で認められることがあります。高層建築物が特徴で、都市の中心部に位置することが一般的です。
4. 第二種中高層住居専用地域: 住宅が中心で中高層の建物も認められるが、第一種に比べて建築の条件が緩和されている地域です。商業や公共施設も住宅地域に調和して立地することが期待されます。
5. 第一種住居地域: 住居が主体の地域で、商業や工業の建物の建設は原則的に禁止されています。静かで住みやすい環境が求められ、一戸建て住宅やアパートメントが建ち並びます。
6. 第二種住居地域: 住居が主体であるが、商業や公共施設の建設が制限されている地域です。住宅地域としての特性を保ちつつ、一定の商業活動も認められます。
7. 準住居地域: 住居が中心であるが、商業や工業の建物も一定の条件で建てることができる地域です。住居と商業、工業が混在するエリアが形成されることがあります。
8. 田園地域: 田園地域は自然が豊かで、住宅や農地が広がる地域です。商業や工業の建設は基本的に制限され、自然を楽しむ場として整備されています。
9. 近隣商業地域: 近隣商業地域は、商業が主体で住宅も認められるエリアです。商店街や小売店が立ち並び、住民たちに利便性を提供します。
10. 商業地域: 商業地域は大規模な商業施設やオフィスビルが建つエリアで、賑やかで活気にあふれる商業の中心地です。
11. 準工業地域: 準工業地域では、商業や住宅も一部認められつつも、軽い工業活動が行われるエリアです。住宅と工業が共存することが期待されます。
12. 工業地域: 工業地域は製造業や物流が中心となり、大規模な工場や製造施設が立地します。住宅や商業の建設は基本的に禁止されています。
13. 工業専用地域: 工業専用地域は重工業や製造業が主体で、住宅や商業の建設はほぼ認められません。重要な産業活動が行われるエリアとなります。

引用:古河市

さいたま市の場合

https://www.city.saitama.jp/001/010/014/008/p054550.html

住居専用区域と住居区域の詳細な違い

住居専用地域のメリット・デメリット

メリット

・静かな環境
住居専用地域は、穏やかで静かな環境が特徴です。このエリアに住むと、車の騒音や大きな工場の音が少なく、心地よい静寂を感じることができます。これが、家族や隣近所と共に過ごすリラックスした時間を可能にしています。

・緑が豊か
住居専用地域には、美しい自然が広がっています。たくさんの木々や花々が住宅周辺を飾り、四季折々の風景を楽しむことができます。春には花が咲き誇り、秋には紅葉が美しく彩ります。自然に囲まれた緑豊かな環境が、住民たちに安らぎと癒しを提供しています。

・プライバシーが守られやすい
住居専用地域では、住宅が適切に配置されているため、プライバシーが守られやすいです。隣家との距離が程よく確保され、庭やバルコニーでの時間をリラックスして過ごすことができます。これにより、家族や個人のプライベートな空間が大切にされています。

デメリット

・買い物などの利便性に劣る
住居専用地域では、商業施設が限られていることがあり、買い物の際には少し遠くまで行く必要が生じます。これにより、急な買い物や外食の機会が限られ、計画的な行動が求められることがあります。地域全体で協力し合い、地元の小売店や農産物直売所を活用することで、地域コミュニティが一層発展することも期待されます。

・公共交通機関が不便なことがある
住居専用地域に住む場合、電車やバスなどの公共交通機関が遠くにないことがあります。このため、通勤や外出には車や自転車、徒歩などが主な移動手段となります。公共交通機関の不便さは、特に大都市圏から離れた住宅地域でより顕著であり、移動の際には時間や労力を考慮する必要があります。

住居地域のメリット・デメリット

メリット

メリット ・買い物などの利便性が高い
住居地域では、商業施設やスーパーマーケット、小売店が近くにあることが一般的です。これにより、日常の買い物が手軽に行え、食料品や必需品の調達が容易です。住民たちは身近な商業エリアを活用し、便利な環境で快適な生活を送ることができます。

・交通のアクセスが良い
住居地域は公共交通機関や主要な道路へのアクセスが良いことが一般的です。電車やバス、自動車などを利用して、他の地域や都市への移動が容易です。これにより、通勤や外出が便利で、多様な活動が可能となります。

デメリット

・騒音
住居地域は商業エリアや交通インフラに近いことが多く、そのため騒音の問題が生じることがあります。道路からの車の音や商業施設の営業音、交通機関の騒音が住宅に影響を与える可能性があります。これは住民たちの安眠や安静な環境を妨げる一因となります。

・プライバシーが守られにくい
住居地域は多くの住宅が集まるエリアであり、住宅同士の距離が近いことが一般的です。これにより、隣近所との距離感や生活の様子がより身近になり、プライバシーが守られにくい側面があります。また、通りに面した住宅では通行人の目が気になることも考えられます。

住居専用区域と住居区域のどちらに住むべきか

住居専用地域と住居地域、どちらが最適かは、自身のライフスタイルや価値観により異なります。それぞれのエリアには独自の魅力があり、個人の優先事項に応じて選択することが大切です。
住居専用地域は、家族層や静かな環境を好む人にとって特に魅力的です。まず、静かな環境が広がっています。商業や工業地域から離れた場所に位置し、車の騒音や工場の音が少なく、穏やかでリラックスした生活が期待できます。また、安全な環境が整っており、子供たちが安心して遊ぶことができるでしょう。そして、自然に恵まれており、公園や緑地が多く整備されています。四季折々の美しい風景や自然の中で過ごすことができ、これが健康的な生活をサポートします。また、住宅同士の距離が適切に確保されているため、プライバシーが守られ、家族や個人の安らぎが大切になります。
一方で、住居地域は都市の利便性を求める人にとって魅力的です。まず、買い物や飲食の利便性が高いです。商業施設やレストラン、カフェが充実しており、日常の生活が便利で豊かになります。交通のアクセスが良く、公共交通機関や主要な道路へのアクセスが容易です。これにより、通勤や外出がスムーズで、都市の多様な施設やイベントにアクセスしやすくなります。そして、多様なエンターテインメントが集中しており、美術館、劇場、ショッピングモールなどが豊富にあります。また、ビジネスやキャリアの機会も豊富であり、仕事においても充実感を感じることができるでしょう。
どちらが適しているかは、自身の優先事項によります。静かで自然豊かな環境を求めるなら住居専用地域が適しているかもしれませんが、都市の利便性や多様な文化を楽しみたいなら住居地域が適しているでしょう。自分の生活スタイルや価値観に合わせて、理想の住環境を見つけることが大切です。

まとめ

今回は、住居地域と住居専用地域の特徴を掘り下げどちらを選ぶべきかについてご紹介しました。住居地域・住居専用地域について説明したうえで、用途地域に分けて詳細にご説明しました。それぞれのメリット・デメリットを比較したうえで、どちらに住むべきかを検討するのがよいでしょう。

参考:
https://mitas-company.com/column/2538 https://www.homes.co.jp/cont/living/living_00342/

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