同じ面積であればマンションのほうが広い
戸建ては二階建てが多いので、階段や廊下で面積がとられてしまいます。戸建て住宅の多くは2階建てや3階建てであり、これにより階段や廊下といった移動スペースが必要になります。この移動スペースが居住空間として使えない部分となるため、実際の生活空間が狭く感じられることが多いです。特に都市部の狭小地では、この傾向が顕著であり、階段や廊下により面積の効率が悪くなることがしばしばあります。
また、階段の面積は意外に大きなものです。一般的な階段は、1階から2階への昇降に約4〜6平米のスペースを必要とします。さらに3階建てであれば、もう一つの階段が必要になり、同様のスペースが追加されます。これにより、住宅全体で10平米以上の面積が階段に取られることになります。さらに、廊下やホールも含めると、かなりの面積が移動スペースに割かれていることがわかります。また、踊り場をつくる必要もあり、面積が少ないと踏み外し危険になる可能性もあります。
さらに、マンションでは70平米は普通だが、一戸建てでは狭小住宅に分類されます。マンションでは70平米の広さは一般的なファミリー向け住宅として十分な広さとされています。リビング、ダイニング、キッチン、ベッドルーム、子供部屋などが効率的に配置され、一つのフロアで生活が完結する設計が可能です。一方、戸建て住宅で70平米は、狭小住宅とされることが多く、特に都市部ではこの広さで満足な生活空間を確保するのは難しいと感じられることが多いです。これは、前述の通り、階段や廊下に多くの面積が取られるためです。
参考:階段の平均的な面積について
https://nochigurashi.com/stair_space/#index_id1
参考:マンションでは70平米は普通だが、一戸建てでは狭小住宅に分類される
https://cleverlyhome.tokyo/column/2019-03-24/
空間と間取りの自由度
はじめに、一般的に、戸建て住宅は間取りや空間の自由度が高いとされています。これは、建物全体が自分の所有物であり、構造やレイアウトに制約が少ないためです。例えば、子供が成長して部屋が必要になった時に増築したり、オープンキッチンに改装することも可能です。さらに、庭やガレージなどの外部スペースも含めて活用することができ、ライフスタイルに合わせた柔軟な住まい方が実現できます。
また、戸建て住宅では、間取りの変更が比較的自由に行えます。例えば、壁を取り払って広いリビングルームを作ったり、将来的に子供の部屋を増やしたりすることが可能です。これにより、家族のライフステージやライフスタイルに合わせて、住まいを柔軟に変更することができます。また、庭を使ったアウトドアリビングや家庭菜園なども楽しむことができ、豊かな生活を送ることができます。
戸建ての良いところ
戸建ての良いところを9つご紹介します。
広い物件が多い
戸建て住宅は、一般的に広い物件が多く見られます。特に郊外や地方都市では、100平米を超える広さの住宅が一般的です。これは、家族が快適に暮らすための十分なスペースを提供し、各部屋を広く取ることができるためです。広いリビングルームやダイニングルーム、複数のベッドルームなどを持つことができ、家族全員が快適に過ごすことができます。一方、マンションでは100平米を超える物件は少なく、一般的には70~80平米程度の広さが標準です。
家から外へのアクセスがよい
戸建て住宅は、駐車場や敷地の入り口から玄関までの距離が近いため、外へのアクセスが非常に良いです。車を使用する家庭では、駐車場から直接玄関に入ることができ、荷物の運搬や移動が楽です。また、庭やテラスなどの外部スペースを自由に使えるため、アウトドア活動やガーデニングなども楽しむことができます。これにより、日常生活がより快適で便利になります。
日当たりと通風が良い
戸建て住宅は、四方が開けていることが多く、日当たりや通風が良好です。これにより、家の中が明るく、風通しも良くなるため、快適な住環境を保つことができます。特に南向きの戸建て住宅は、一日中太陽の光が入るため、冬でも暖かく過ごすことができます。また、風通しが良いことで、夏場でも自然の風を取り入れて涼しく過ごすことができ、エアコンの使用を減らすことができます。
近隣住民の生活音を気にしないで済む
戸建て住宅は、隣接する建物との距離があるため、近隣住民の生活音を気にする必要が少ないです。また、自分の家の生活音が隣人に迷惑をかけることも少ないため、音に対するストレスが軽減されます。子供が家の中を走り回ったり、ペットが鳴いたりしても、他人に迷惑をかける心配が少ないため、自由に生活できます。これにより、家族全員がリラックスして過ごすことができます。
子供が家の中を走り回ったりしても大丈夫
戸建て住宅では、子供が家の中を走り回ったりすることが許容されやすいです。マンションでは、階下の住人に音が響くため、走り回ることが制限されることがありますが、戸建てではその心配が少ないです。これにより、子供たちが自由に遊び回れる環境が提供され、のびのびとした生活を送ることができます。また、庭がある場合は、外でも安全に遊ぶことができ、子供たちの成長にとって非常に良い環境です。
開放感がある
戸建て住宅は、敷地全体を自分のものとして使えるため、開放感があります。庭やテラス、バルコニーなど、屋外空間を含めた広がりが感じられるため、日常生活にゆとりが生まれます。特に庭付きの戸建て住宅は、家庭菜園やバーベキューなど、アウトドア活動を楽しむことができ、豊かな生活が送れます。これにより、都市部のマンションでは味わえない自然との触れ合いや季節の変化を楽しむことができます。
ペットを飼える
戸建て住宅では、ペットを飼うことに制限がない場合が多いです。一方、マンションではペットの飼育に制限があることが一般的であり、特に大型のペットは飼えない場合が多いです。戸建て住宅であれば、ペットが自由に走り回るスペースが確保できるため、ペットとの生活がより快適になります。庭がある場合は、ペットが外で遊ぶこともでき、ペットにとってもストレスの少ない環境です。
デッドスペースができにくい
戸建て住宅では、設計次第でデッドスペースができにくいという利点があります。特に新築の場合、自分たちの生活スタイルに合わせた間取りを設計することができるため、無駄なスペースが発生しにくいです。例えば、収納スペースを適切に配置することで、日常生活で使いやすい動線を確保し、物が散らかりにくくなります。また、柱が壁の内側に配置されるアウトフレーム構造を採用することで、部屋の四隅まで有効に使うことができます。柱がアウトフレームになっていないお部屋は、デッドスペースができるのです。デットスペースをつくらないことにより、家具の配置がしやすくなり、部屋全体を効率的に使うことができます。
建物は全て自分のものなので好きなようにリフォームできる
戸建て住宅の最大の利点の一つは、建物全体が自分の所有物であるため、自由にリフォームや改装ができる点です。これにより、家族構成やライフスタイルの変化に応じて、家の内部を柔軟に変更することが可能です。例えば、子供が独立した後に部屋を趣味のスペースに改装したり、キッチンを最新の設備にリフォームすることができます。これにより、長期間にわたって快適な住環境を維持することができ、住宅の資産価値を高めることにもつながります。
マンションの良いところ
マンションの良いところを7つご紹介します。
一般的には利便性に優れた立地が多い
マンションは、一般的に利便性に優れた立地に建てられることが多いです。都市部やその周辺の駅近くに建設されることが多く、通勤や通学に便利なだけでなく、スーパーやコンビニ、病院などの日常生活に必要な施設が近くに揃っていることが多いです。これにより、生活の利便性が高まり、時間や交通費の節約にもつながります。また、都市部に住むことで、文化施設やレジャー施設へのアクセスも良くなり、豊かな都市生活を楽しむことができます。
防犯に優れる
マンションは防犯性に優れていることが多いです。多くのマンションでは、エントランスにオートロックシステムが導入されており、外部の人間が勝手に入ることができないようになっています。また、24時間体制で管理人や警備員が常駐している物件も多く、万が一の時にも迅速に対応してもらえます。さらに、防犯カメラが設置されていることが多く、不審者の侵入を未然に防ぐことができます。これにより、安心して暮らすことができる環境が整っています。
ゴミ置き場の清掃当番がない
マンションでは、ゴミ置き場の清掃や管理は基本的に管理会社が行うため、住民が清掃当番をする必要がありません。これにより、面倒な作業から解放され、日常生活が楽になります。特に、共働き世帯や忙しい家庭にとっては、大きなメリットとなります。また、ゴミの収集もマンション全体で一括して行われるため、個々の住戸での負担が軽減されます。これにより、清潔で快適な住環境が維持されます。
ワンフロアなので移動が楽(戸建てでも平屋なら同じ)
マンションはワンフロアに全ての生活空間が収まるため、移動が非常に楽です。特に高齢者や小さな子供がいる家庭にとって、階段を使わずに生活できることは大きなメリットです。全ての部屋が同じ階にあるため、家事の効率も良く、動線がシンプルになります。これは、日常生活を快適に過ごすための大きな要素です。戸建て住宅でも平屋であれば同様のメリットがありますが、土地の広さや予算の関係で実現が難しいことが多いです。
近所付き合いを必要としない
マンションでは、戸建て住宅と比べて近所付き合いが少ないことが一般的です。住民同士の交流が少なく、プライバシーが保たれやすいため、煩わしい付き合いを避けたい人にとっては魅力的です。もちろん、管理組合や自治会の活動に参加することはありますが、必要最低限の付き合いで済むことが多いです。これにより、自分のペースで生活することができ、ストレスの少ない生活が送れます。
共用施設が充実している物件も多い
マンションには、共用施設が充実している物件が多くあります。例えば、フィットネスジム、プール、パーティールーム、ゲストルーム、キッズルームなど、様々な施設が揃っているマンションがあります。これにより、住民はこれらの施設を自由に利用でき、生活の質を高めることができます。また、共用施設が充実していることで、外出せずに自宅で多くの活動を楽しむことができ、利便性が高まります。
上層階であれば眺望が良い
マンションの上層階に住むことで、眺望が良くなるというメリットがあります。特に高層マンションの上層階からは、都市の夜景や遠くの景色を楽しむことができ、毎日の生活に豊かさを感じることができます。眺望の良い部屋は、日当たりも良く、風通しも良いため、快適な住環境を提供します。さらに、上層階は騒音からも遠ざかるため、静かな環境で暮らすことができます。
まとめ
今回は、同じ面積のマンションと戸建て・住み心地はどう違うかについてご紹介しました。
同じ面積のマンションと戸建て住宅には、それぞれ独自の特徴とメリットがあります。マンションはワンフロアに全ての生活空間が収まるため、階段や廊下に面積が取られず、広く感じられることが多いです。さらに、防犯性が高く、利便性の高い立地に建てられることが多いため、都市生活を快適に過ごすことができます。一方で、戸建て住宅は間取りやリフォームの自由度が高く、広い空間を持つことができます。特に郊外や地方都市では、広い敷地と建物を持つことができ、開放感とプライバシーを享受することができます。また、ペットを自由に飼うことができ、子供たちがのびのびと遊べる環境が整っています。どちらの選択が良いかは、家族構成やライフスタイル、希望する住環境によって異なります。マンションと戸建ての特徴を理解し、自分たちにとって最適な住まいを選ぶことが大切です。それぞれの利点を最大限に活かし、快適な生活を送るための住宅選びを行いましょう。