基本的には不動産には超お買い得な物件は存在しない

一般的に、不動産には「超お買い得な物件」は存在しないと言われており、冷静な判断が求められます。まずは焦らずに状況を冷静に把握し、賢明な判断を下すための方法を詳しく見ていきましょう。

大切なこと

不動産購入において最も重要なのは、冷静さを保つことです。焦って決断すると、後で後悔することになりかねません。物件の魅力に心を奪われることなく、まずは冷静になって状況を判断することが必要です。即決を迫られた場合でも、しっかりと情報を集め、納得してから決断するようにしましょう。
まず、不動産購入を急がされるときの典型的な状況を理解することが大切です。不動産業者は、購入希望者に対して「この物件は他にも多くの関心が集まっている」とか「早く決断しないと他の人に買われてしまう」といったフレーズを使うことがあります。これは、購入希望者にプレッシャーをかけ、迅速な決断を促すための戦略です。しかし、このようなセールストークに惑わされず、冷静な判断をすることが重要です。
冷静さを保つためには、いくつかのアプローチがあります。まず、即決を求められても、必ず一旦時間を取ることが重要です。「一晩考えさせてください」と言って冷静な状態で判断できるようにしましょう。物件の魅力に心を奪われることなく、一歩引いて状況を見つめ直すことが必要です。
次に、物件に関するすべての情報を集めることが重要です。特に物件の歴史、売却理由、周辺環境について詳細に調査しましょう。例えば、その物件が過去にどのような用途で使われていたのか、なぜ売りに出されているのか、近隣の住環境や将来的な開発計画など、あらゆる情報を収集して判断材料とします。

本当かどうか確認する方法

即決を迫られた場合、その主張が本当かどうかを確認するための方法があります。以下のステップを踏むことで、より確実な情報を得ることができます。

なぜすぐ売れると考えているのか詳しく聞く

まず、その不動産業者に「なぜすぐに売れると考えているのか」を詳しく聞いてみましょう。営業担当者が本当にその物件がすぐに売れると考えている理由を説明できるかどうかを確認することが大切です。例えば、具体的な購入希望者がいるのか、市場の動向から予測しているのか、などを確認しましょう。根掘り葉掘り質問することで、嘘であれば営業担当者の主張が破綻する可能性があります。
詳細に質問するポイントとしては以下の点があります。具体的な購入希望者がどれくらいいるのか、その具体的な人数や状況について尋ねると良いでしょう。また、市場のどのような動向に基づいて「すぐに売れる」と判断しているのか、その根拠を詳しく聞くことも重要です。例えば、地域の再開発計画や近隣の新たなインフラ整備などがあるかどうかを確認します。同じエリアや同じ条件の物件が過去にどのくらいの速度で売れているのか、その実績について尋ねることも役立ちます。

その物件が売りに出た日を確認してもらう

その物件が売りに出された日を確認することも重要です。多くの物件は「REINS」という不動産流通標準情報システムに登録されています。REINSに登録されている情報を確認することで、その物件がいつから市場に出ているのかを知ることができます。もし、長期間売りに出されているにも関わらず「今すぐ売れる」と言われている場合、その主張には疑いを持つべきといえるでしょう。

REINSに記載されているため確認可能

REINSは不動産業者間で情報を共有するシステムであり、物件の詳細情報や取引履歴などが記載されています。不動産業者に頼んでREINSの情報を確認してもらうことで、正確な情報を得ることができます。REINSは、不動産業者が物件情報を共有するためのシステムです。このシステムを利用することで、不動産業者は物件の詳細情報や市場の動向を正確に把握することができます。不動産業者にREINSの情報を確認するよう依頼し、物件の登録日や取引履歴などの詳細な情報を確認することが重要です。REINSを利用することで、物件の正確な市場価値や取引履歴を把握することができ、判断材料として非常に有効です。

不動産業者の評判を調べる

不動産業者の評判を調べることも重要です。強引な営業をするという評判がある業者には注意が必要です。Googleマップのレビューなどで業者の評判を確認しましょう。特に、過去にその業者と取引をした人々の意見を参考にすると良いでしょう。強引な営業や不誠実な対応が多い業者は避けるべきです。
評判を調べるためのポイントとしては、Googleマップのレビューが役立ちます。多くのユーザーがレビューを投稿しており、その業者の対応や信頼性についての情報が得られます。特に低評価のレビューを詳細に確認し、どのような問題があったのかを把握しましょう。また、不動産専門の口コミサイト、掲示板なども利用すると良いでしょう。ここでは、実際の利用者の体験談や評価が掲載されており、具体的なトラブル事例や良い点・悪い点が詳しく書かれていることがあります。

他の不動産業者にも聞いてみる

基本的に不動産屋業者は、自社物件をレインズに登録しなければならないルールがあります。つまりレインズには全国の物件情報が登録されていることになります。たとえば、転勤などで遠方の物件を探している方は、ご近所の不動産屋さんで北海道から沖縄まで全国の物件を紹介してもらうことができます。そのため、REINSに公開されている物件であれば、基本的にどの不動産業者からでも購入することが可能です。信頼できる別の不動産業者にも同じ物件について問い合わせてみましょう。複数の業者から情報を得ることで、偏った情報に惑わされることを防ぐことができます。また、他の業者がその物件に対してどのような見解を持っているのかを知ることで、より客観的な判断ができるようになります。
複数の業者に問い合わせる際のポイントとしては、まず第一に信頼できる業者を選ぶことが重要になります。過去の取引実績や評判を確認し、誠実な対応をしてくれる業者に問い合わせましょう。次に、物件の詳細情報をできるだけ多く提供してもらうよう依頼します。物件の概要だけでなく、取引履歴や市場の評価、将来の見通しなどを詳しく聞くことで、判断材料が増えます。また、他の業者と比較することで、一方の業者が言っていることが本当に正しいのかを検証することができます。

参考：https://www.renovation-soup.com/property/179/

周辺の同様の条件の物件がないか調べてみる

SUUMOやホームズなどの不動産ポータルサイトを利用して、周辺の同様の条件の物件がないかを調べてみましょう。これにより、その物件が本当に希少であるのかどうかを確認することができます。別の不動産会社にもREINSで調査してもらい、同様な条件の物件がいくつか売りに出ているようであれば、「今買わないと売れてしまう」という主張は疑わしいと言えます。
物件調査のポイントとしては、まずSUUMOやホームズなどの不動産ポータルサイトを活用することが重要です。これらのサイトは多くの物件情報を網羅しており、検索条件を細かく設定することで、希望に合った物件を見つけやすくなります。具体的な条件としては、価格帯、立地、築年数、間取りなどを設定し、同様の条件を持つ物件が他にないかを調べます。また、別の不動産会社にもREINSで調査してもらうことで、より正確な情報を得ることができます。
市場の動向を把握することも重要です。同様の条件の物件がどれくらいの期間で売れるのか、市場の動向を把握することで、「今買わないと売れてしまう」という主張の妥当性を判断することができます。例えば、同じエリアや条件の物件が過去にどれくらいの速度で売れたのか、その実績を確認することが役立ちます。

ここだけの話と言われたら

不動産業者が「ここだけの話」というフレーズを使った場合、基本的に疑ってかかるべきです。これは、購入希望者に対して特別感を与え、早急に決断させるための戦略です。未公開物件（REINSに登録されていない物件）だからといった理由を挙げられることがありますが、未公開物件にはリスクが潜んでいる場合があります。

未公開物件には危険性が潜んでいる

未公開物件は一般的に情報が少なく、物件の状態や法的な問題などを十分に確認できない場合があります。例えば、建物の構造に問題があったり、近隣環境にトラブルがあったりすることがあります。また、未公開物件だからと言って必ずしもお得な物件であるとは限りません。むしろ、情報が不十分なため、慎重に検討する必要があります。
未公開物件のリスクとしては、まず情報の不足が挙げられます。未公開物件は情報が限られており、物件の状態や周辺環境について十分に確認することが難しいです。これにより、後で予期しない問題が発生する可能性があります。例えば、建物の老朽化や修繕の必要性、近隣の騒音問題などが後になって発覚することがあります。
法的な問題も未公開物件には潜んでいることがあります。物件に関する法的な問題やトラブルが隠されている場合があります。例えば、土地の権利関係が不明確だったり、建築基準法に違反している可能性がある場合があります。このような問題が後になって発覚すると、修正や解決に多大なコストと時間がかかることになることでしょう。
価格の不透明性も未公開物件のリスクの一つです。未公開物件は価格が市場価格と比較して妥当かどうかを判断する材料が少ないため、不当に高い価格で購入してしまうリスクがあります。市場価格に基づいた適正な価格を知るためには、公開物件と比較することが必要です。しかし、未公開物件の場合、この比較が難しく、適正価格を判断することが困難です。
売主の意図も注意が必要です。未公開にすることで売主が何らかの意図を持っている場合があります。例えば、市場に出すと売れにくい物件である場合や、早急に売却する必要がある場合などです。このような場合、物件に何らかの問題がある可能性が高く、慎重に検討する必要があります。
未公開物件を購入する際は、特に信頼できる不動産業者と協力し、詳細な情報を確認することが重要です。物件の状態や周辺環境、法的な問題について、可能な限り詳細な情報を収集し、納得した上で判断するのがよいと言えます。

https://www.masters-c.jp/academy/buy/undisclosed-property/

まとめ

今回はこの家「今買わないと売れちゃいます！」と即決を迫られた場合の対処法をご紹介しました。不動産購入は大きな決断であり、冷静な判断が必要です。即決を迫られた場合でも、焦らずに情報収集し、納得できるまで考えることが重要です。特に、「今買わないと売れてしまう」というセールストークには警戒し、営業トークに騙されないように注意しましょう。物件の詳細情報や市場の動向を把握し、複数の業者から意見を聞くことで、客観的な判断ができるようになります。また、未公開物件にはリスクが潜んでいる場合があるため、慎重に検討する必要があります。信頼できる不動産業者との協力や、周辺の同様の条件の物件の調査を通じて、自身の判断をより確かなものにしましょう。冷静な判断が、後悔しない不動産購入につながります。また、周辺の同様の条件の物件がないかを調べることも重要です。不動産ポータルサイトを利用して周辺の物件を調査し、その物件の希少性を客観的に判断しましょう。最後に、「ここだけの話」というフレーズには警戒しましょう。未公開物件にはリスクが潜んでいる場合があります。情報の不足や物件の問題が後になって発覚する可能性があるため、慎重に検討することが重要です。