まずは管理規約を確認しよう
管理規約の内容やルールの厳しさはそれぞれ異なります。次にご紹介するのは、ペットを飼う際の主な管理規定です。一度目を通しましょう。
・ペット飼う前に管理組合への申し込みが必要という許可制度
・飼えるペットの数には上限があるか、複数匹の飼育が認められていないという数量制限
・大きな犬の飼育が許可されていない、または小さな犬だけが許されているなどのサイズ制限
・共有スペースで犬を地面に下ろしてはならない(キャリーバッグや抱えることが必要)というスペースの制限
・ベランダや専用の庭にペットを出すことは禁じられているというスペースの制限
・ワクチンや予防接種の施行が必須になっているという衛生面での制限
・不妊・去勢手術が必要になるという安全性などによる制限
・ペットのための訓練学校に通うことが義務づけられているという安全性などによる制限…
参考:https://shuken-renovation.jp/yomimono/column/no576/
ペットにとっての住みやすさを確認
犬猫共通事項
エアコンなどの空調設備
犬猫にとって、適切な温度管理は重要な要素です。夏の暑い日や、高温多湿な環境では、犬猫も熱中症になる危険があります。エアコンや冷房装置を使用することで、室内の温度を快適に保ち、ペットの体温調節をサポートできます。これにより、熱中症のリスクを軽減できます。特に大型犬は、暑さに弱い犬種が多いという特徴があります。そのため、暑い日には、冷房での温度管理が必要不可欠になります。
また、冬季や寒冷地域では、暖房設備が重要です。犬猫は低温に弱く、寒冷な環境では体温を保つのが難しいです。暖房設備を使うことで、ペットが快適な温度で生活でき、寒さによる健康リスクを軽減できます。
それだけでなく、急激な温度変化や極端な気温は、ペットにストレスを与える可能性があります。エアコンや空調設備により、一定の室温を維持することで、ペットはより安心してくつろぐことができます。安定した環境がペットの安心感につながります。適切な温度管理が、ペットの健康を維持し、良質な睡眠をサポートします。快適な環境下で過ごすことで、犬猫の免疫力が向上し、心身ともに健康な状態を保つことが期待できます。
高さのある腰壁
腰壁とは、床から人間の腰ほどの高さまで張る壁材のことです。元々貼ってある壁紙の上から貼り付けるため、壁紙を汚れや傷から守ることができます。腰壁を貼ることで、大型犬が引っかいたり噛んだりしても、傷が付きにくくなります。
高い場所から環境を見渡すことで、猫は自分の領域を確認し、外部の動きや家族のアクティビティを安全に観察できます。これは猫の本能的な行動に合致しており、安心感をもたらします。
犬猫は地上よりも高い場所が好きで、そこに避難することでストレスを軽減します。高い腰壁は、リラックスし、安心させる場所となります。特に複数のペットがいる場合、高い場所は隠れ場所としての機能も果たし、トラブルを避けるのに役立ちます。
猫は好奇心旺盛で遊び心が強い動物です。高い腰壁は、猫にとって魅力的な遊び場となり、自然な行動を発揮する場として活用されます。これにより、猫の運動量が増え、体力や健康を維持する助けになります。
また、犬猫は爪を研ぐ行動がありますが、高い腰壁があれば、そこで爪を研ぎ、家具を傷つけることを避けることができます。これは家具や室内の構造物を保護するうえで重要になるでしょう。
近くに動物病院がある
近隣に動物病院が存在することは犬猫の健康と安心につながります。急な病気やケガが発生した際、近くに動物病院があることは非常に重要です。迅速な対応が命を救う場合があります。犬猫は症状を示すことが難しいです。近場に動物病院があれば、緊急時に迅速に対応でき、ペットの安全を確保できます。
また、動物病院が近くにあると、予防接種や健康診断などの定期的なケアが簡単になります。予防医療はペットの健康維持に欠かせず、病気の予防や早期発見につながります。定期的な健康診断を通じて、潜在的な健康問題を発見し、適切な対策を講じることができます。
ペットが健康であることは飼い主にとっても安心感をもたらします。近くに動物病院があることで、病気やけがの心配が軽減され、飼い主とペットの絆がより強くなるでしょう。
犬
ペット用設備
ペットのシャンプー台やトリミング施設
ペットのシャンプー台やトリミング施設がある場所では、専門のスタッフがペットのために適切なケアを提供します。清潔な環境でのトリミングや入浴は、ペットの健康をサポートし、皮膚や被毛の問題を予防する助けとなります。専用のシャンプーやケア商品が使用されます。これらの商品は通常、ペットの被毛や皮膚に適した成分で作られており、適切なトリートメントが提供されます。これにより、ペットの被毛や皮膚への刺激やアレルギーのリスクを軽減できます。これにより、家のお風呂場で犬を洗う必要がなくなり、家のお風呂を清潔に保てます。
ペット用の足洗い場
ペット用の足洗い場は、散歩や外出から帰った際に、ペットの足裏についた泥や汚れを簡単かつ迅速に掃除することに役立ちます。これにより、家庭内の清潔度を維持し、ペットが清潔な状態で過ごせるメリットがあります。散歩の後のお手入れが簡単で、部屋に入るまでの間に足をきれいにできるので、玄関や廊下などを汚す心配がないといえるでしょう。
これを備えたペット共生型マンションはおすすめといえるでしょう。ペット共生型マンションでは、ペットにとって安心できる環境を提供するため、ペットフレンドリーな施設や設備が整備されています。例えば、ドッグランやペット専用の散歩エリア、ペットシャワー、ペット用のトイレなどがあります。
これらを備えたペット共生型マンションはおすすめ
参考:https://www.athome.co.jp/contents/withpet/keepalargedog/
バルコニー
犬のトイレのニオイ問題で頭を悩ませない飼い主はいません。犬の排泄後に、すぐに処理をしてもニオイは残ります。特に大型犬の場合、換気をしてもなかなかニオイを解消できません。
バルコニーにトイレを設置し、しっかりとトイレトレーニングを行えば、室内で排泄することはなくなります。また、犬の場合、バルコニーで用を足すことができれば、頻繁に外に連れて行く必要もなくなるでしょう。
また、場合によっては、ペットのトリミングやブラッシングをバルコニーで行うことで、毛が舞い散ることなく、掃除が簡単になります。また、開放的な空間でペットと一緒にリラックスしながらケアができます。
広いリビング
広いリビングはペットにとって活動の自由度が高まります。特に大型犬やアクティブなペットにとっては、十分なスペースがあり、自由に動き回ることができるため、運動不足を防ぐのに役立ちます。目安として、13畳以上は欲しいといえます。専用スペースは畳4帖ほど必要です。
狭い空間で暮らすと、ペットはストレスを感じることがあります。広いリビングはペットにとってより自然な環境を提供し、ストレス軽減に繋がります。
また、広いリビングでは、ペット用のベッドやおもちゃ、猫のキャットツリーなどを配置しやすくなります。これにより、ペットがリビングで快適に過ごせる環境を整えることができます。
広いお風呂場
皮膚炎や感染症予防のために1〜2カ月に1回はシャンプーしましょう。散歩から帰った際に足を洗ったりするためにも、広いお風呂場があると安心です。大型犬や体を動かすのが難しいペットでも、ゆとりあるスペースで入浴やブラッシングが行えます。これにより、ペットの清潔を保ち、毛並みを健康な状態に保つことができます。
お風呂場は一般的に閉じられた空間であり、ペットの安全を確保しやすいです。特に小動物や新しい環境に慣れていないペットにとっては、閉じられた空間での活動が安心感になるでしょう。
安全に散歩できるコース
安全な散歩コースがあると、ペットは定期的かつ安全に運動できます。運動不足は肥満や健康問題の原因となるため、安全な散歩環境はペットの健康を維持するために重要です。また、他の飼い主やペットとの出会いが増え、社交性が向上します。ペットは新しい友達や異なる環境で刺激を受けることで、精神的な健康を向上させます。安全な環境で散歩することは、ペットにとってリラックスできる時間となり、日常のストレスを軽減します。自然な環境での散歩はペットにとっても飼い主にとっても心地よい経験となります。
近所にドッグランがある
ドッグランは広大なエリアであり、ペットが安全に走り回り、運動不足を解消できる理想的な場所です。また、他のドッグラン利用者との仲もよくなれることでしょう。ペットは新しい友達と遊ぶことで社交性を向上させ、他の飼い主とのコミュニケーションも得られます。また、ドッグランはペットが他の犬と遊ぶことができる場所であり、これによってペットの孤独感を軽減することができます。
近所にあるドッグランはアクセスが容易であり、飼い主にとっても通いやすいため、ペットの定期的な運動や社交を継続的に促進できます。
一戸建ても検討しよう
一戸建てでは、部屋やエリアを犬のために特別に設けることができます。例えば、犬専用の寝床や遊びスペースを設け、ペットが自分の領域でリラックスできる環境を整えることができます。また、共同住戸の壁を共有しないため、犬が鳴いたり活動したりする際に隣人への騒音を気にせずに済みます。これにより、近隣への配慮がしやすくなります。
それだけでなく、一戸建ての住宅が自然環境に近い場所にあることがあります。近くに散歩コースや公園があると、犬と一緒に自然を楽しむことができます。犬と一緒に過ごす時間が長いため、広いキッチンやリビングスペースがあると、ペットとの共同生活がより快適になります。特に大型犬の場合、広いスペースが必要です。また、敷地全体にセキュリティ対策を取りやすいです。フェンスやゲートを設け、ペットの安全を確保することができます。
参考:https://www.homes.co.jp/life/cl-kurashi/cm-pet/25124/
https://pet-lifestyle.com/blogs/view/370
猫
猫は小さな居住空間にも適応力があります。独立心が旺盛で、自分で遊びやリラックスの場を見つけることができるため、広いスペースが必要ない傾向があります。また、猫は比較的単独での留守番が得意です。独立心が強く、飼い主が仕事などで外出している時間も、自分で過ごすことができます。そのため、犬より猫は基本的にマンションに向いているといえるでしょう。
猫の鳴き声や動きは一般的に犬に比べて静かであり、近隣住戸への騒音が少ないため、共同住戸での飼育に適しています。猫は適度な運動で健康を維持できます。屋内で遊ぶことが好きで、特に遊び道具やキャットツリーで運動量を管理しやすくなります。分譲マンションに住むにあたってこれからペットを飼うのであれば猫を検討してもよいかもしれません。
参考:https://suumo.jp/article/oyakudachi/oyaku/ms_shinchiku/ms_other/pet_cat/
まとめ
今回は、ペットと楽しく暮らすためのマンション選びのコツについてご紹介しました。
まずは管理規約を確認したうえで、ペットにとっての住みやすさを確認することが大事だと理解できたのではないでしょうか。
犬猫では、エアコンなどの空調設備や高さのある腰壁、近くに動物病院があることがポイントになります。
また、犬と猫では性格や体のサイズによって変わることがあります。
犬は、ペット用設備としてペットのシャンプー台やトリミング施設、そして、ペット用の足洗い場とバルコニー、広いリビング、お風呂があるといいです。安全に散歩できるコース、近所にドッグランがあるなど外部環境も重視する必要があります。これらが実現可能な一戸建てが犬には向いているといえるでしょう。
猫は、小さな居住空間にも適応力があり、分譲マンションに住むにあたってこれからペットを飼うのであれば猫を検討してもよいといえるでしょう。