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固定金利vs変動金利:住宅ローン返済で最適な選択は? - 株式会社ネクスト・リアルプラン

住宅ローンの返済の際に固定金利と変動金利どちらの選択がよいのか迷う方は非常に多いのではないでしょうか。
これらの選択は将来の返済プランや経済的な安定性に大きな影響を与える重要な決定になります。
そこで、今回は、固定金利vs変動金利:住宅ローン返済で最適な選択についてご紹介します。

固定金利と変動金利とは

固定金利とは、借り入れた資金に対して一定の金利が契約期間中に一貫して適用される金利のことを指します。つまり、契約を締結した時点で設定された金利が、契約期間中は変わらずに適用されるため、毎月の返済額が安定しています。
固定金利の最大の特徴は、借り入れ金利が契約期間中に変わらないことです。そのため、毎月の返済額が一定となります。返済計画を立てやすく、収入に対して安定して返済できる利点があります。
また、借り入れ時点で金利が低い場合、固定金利を選択することで、将来金利が上昇しても借り入れ金利は変わりません。これにより、将来の金利上昇リスクに対する安心感があります。
そして、固定金利は、長期の借り入れに適しています。長期間にわたり金利が変動する変動金利よりも、金利が安定しているため、ローンの期間中に金利の変動による返済負担の増減を心配する必要がありません。
固定金利の場合、繰り上げ返済を行っても金利が変動することがないため、ローンの元本を早く減らすことができます。これにより、借金を早期に返済することができる可能性が高まります。
一方で、変動金利とは、借り入れた資金に対して金利が市場金利などに応じて変動する金利のことを指します。金利の変動に応じて毎月の返済額も変わるため、返済額が不安定であることもある一方、低金利時には返済負担が軽減される可能性もあります。
変動金利の最大の特徴は、金利が市場変動に応じて変わるため、返済額が不安定であることです。金利が上昇すれば返済額が増加し、金利が低下すれば返済額が軽減されるため、金利の変動リスクに対する不安定感があります。
また、変動金利は、金利の低下時には借り入れ金利が下がるため、低い金利で借り入れができる可能性があります。ただし、金利が上昇する場合もあるため、金利の変動をうまく読む必要があります。
そして、変動金利は、短期間の借り入れに適しています。金利の変動リスクを考慮すると、長期間のローンには不安定な要素が増えるため、短期ローンでの利用が適しています。
変動金利の場合、繰り上げ返済を行うと、金利の変動によって返済額が変わることがあります。金利が上昇している場合に繰り上げ返済を行うと、元本が減少しても返済額が増加する可能性があるため、注意が必要です。

みんなはどっちを選んでいるか?

住宅金融支援機構国際・調査部の調査によると、変動型を選んでいる人が約70%とされています。この調査は、2022 年4月~9月に住宅ローン(【フラット35】を含みます。)の借入れをされた方を対象とし、利用した住宅ローンの金利タイプや住宅ローン選びに関する事項について調査を実施し、その結果をとりまとめたものです。

出典:住宅金融支援機構

・「変動型」:69.9%(2022年4月調査 73.9%)
・「固定期間選択型」:20.1%(同 17.3%)
・「全期間固定型」:10.0%(同 8.9%)

なぜ変動金利を選んでいるのか?

金利が大きく違うため、総返済額が大きく変わります。金利上昇のリスクを考えても、総返済額が少ないほうが得だと多くの人が考えているということになります。
0.5%を下回る数値もいまやめずらしくありません。かつては借入額の倍と言われた総返済額も、この水準になると6~9%増といった程度になっています。

それでは、メガバンクの金利を見てみましょう。

● みずほ銀行

みずほ銀行では、金利の低さを重視する方には、変動金利をおすすめしています。年0.375%~0.725%となっています。金利が変わらない安心が欲しい方には全期間固定金利で年1.39%~となっています。借入期間は、31~35年です。固定金利の安心も金利の低さも両方欲しい方に年1.15%~となっています。借入期間は、10年です。
仮に、借入額が3000万円を希望する場合には、全期間固定金利で年1.39%とすると元利均等で35年間にすると毎月返済分は90,247円となり、総支払額は、37,903,704円になります。

● 三菱UFJ銀行

三菱UFJ銀行では、金利の低さを重視する方には、変動金利をおすすめしています。年0.345%~0.475%となっています。金利が変わらない安心が欲しい方には全期間固定金利で年1.34%~1.47%となっています。借入期間は、31~35年です。固定金利の安心も金利の低さも両方欲しい方に年1.34%~1.47%となっています。借入期間は、10年です。
仮に、借入額が3000万円を希望する場合には、全期間固定金利で年1.34%とすると元利均等で35年間にすると毎月返済分は89,522円となり、総支払額は、37,599,095円になります。

● 三井住友銀行

三井住宅銀行では、WEB申込専用住宅ローンの金利で金利の低さを重視する方には、変動金利をおすすめしています。年0.475%~0.725%となっています。金利が変わらない安心が欲しい方には超長期固定金利型で年1.74%~2.64%となっています。借入期間は、31~35年です。将来の金利動向を見きわめたい方には固定金利特約型で年0.79%となっています。借入期間は、10年です。
仮に、借入額が3000万円を希望する場合には、超長期固定金利型で年1.74%とすると元利均等で35年間にすると毎月返済分は95,422円となり、総支払額は、40,077,459円になります。

これらはあくまで参考の値になります。実際に検討する際には、ご相談いただけますと幸いでございます。

参考:住宅保証機構株式会社

総返済額の差を固定金利と比較すると

固定金利は年1.760%が最多になります。
固定金利と変動金利で比較して総返済額が変わるかを計算しましょう。実際に、シミュレーターを使って試算することをお勧めします。3000万円を借り入れた場合800万円程度変わってきますので是非ご参考にしてみてください。

固定金利・変動金利どちらを選ぶべきか

金利の動きは誰も予測できないので最終的にどちらが得かは誰にもわかりません。しかし、シュミレーションすることは可能です。
仮に3%金利が上がるとどうなるか?をシュミレーションしてみましょう。0.35%→2.35%になると31,879,167円(月額)→50,985,141円(121,394円)になるのです。

金利ミックス型という選択肢もある

リスクを分散させるために金利ミックス型という選択肢もあります。異なるタイプの金利タイプを組み合わせることによって自由に設定することが可能です。また、金利ミックス型を利用することで異なる金利タイプのメリットをバランスよく受けることができます。
例えば、変動金利型と超長期固定金利型を組み合わせることで、低金利時の恩恵を受けながら金利上昇時の負担に備えることができるのです。
実際に、組み合わせの比率は10万円単位で設定できるところもあるため、金利に対するお考えや今後のライフプランに合わせて、自由に設定することができます。
バランス重視の方は変動金利型と超長期固定金利型をバランスよく組み合わせることで、変動金利のメリットを受けながら、金利上昇時の負担に備えることができます。金利上昇リスクに備えたい方は超長期固定金利型の比率を高めることで 将来的に金利が上昇したときのリスクにより備えることができます。
このように金利ミックス型によってそれぞれにあったご提案が可能になるのです。

変動金利をお勧めするケース

・返済期間が短い人

返済期間が短い場合、借り入れをする期間も短くなります。このような場合、変動金利を選択することで、低金利の期間を有効活用できる可能性があります。もし金利が低下している時期に変動金利で借り入れを行えば、低い金利で返済を進めることができ、返済額を抑えることができます。
また、返済期間が短いほど、短期間での完済が見込まれます。変動金利を選択することで、金利の変動による影響が短期間に限定されるため、将来の金利変動リスクを短期間でクリアできるという利点があります。
そして、変動金利を選択することで、低金利の時期を利用して積極的に繰り上げ返済を行うことができます。短期間で完済を目指す場合、毎月の返済額を上乗せして返済することで、元本を早く減らすことができます。これにより、借金の返済期間をさらに短縮し、金利負担を軽減できます。
それに加えて、返済期間が短い場合、金利の変動によるリスクが限られます。返済期間が短いため、変動金利が上昇してもその期間は短くなるため、返済額への影響が限られる場合があります。また、短期間で完済を目指している場合は、金利の上昇によるリスクを最小限に抑えることができます。

・収入に対する借入比率が低い人(年収の4~5倍程度の借入額)

収入に対する借入比率が低い場合、借入額が比較的少ないため、変動金利を選択することで低金利を享受することができます。低い借入額であれば、金利の変動による影響も限られるため、短期間の金利上昇に対するリスクが軽減されます。
また、借入額が年収の4~5倍程度と比較的小さな金額です。このような場合、短期間での完済を目指すことができます。変動金利を選択することで、低金利の時期を有効活用して返済を進めることができ、短期間での借金返済が可能となります。
さらに、金利の変動によるリスクが限定的です。将来の金利上昇による影響を受ける期間が短く、金利上昇に対するリスクを最小限に抑えることができます。
そして、収入に対する借入比率が低い人は、余裕のある収入を確保していることが多いです。このような場合、変動金利を選択することで、低金利の時期を有効に活用して、繰り上げ返済を行うことができます。繰り上げ返済によって元本を早期に減らすことで、借入期間を短縮し、金利負担を軽減できます。

・固定との金利差分を貯金/運用できる人

固定金利よりも低い変動金利を選択することで、返済額が低くなります。この差分を貯金や運用に充てることで、将来的な資産形成に役立てることができます。長期的な視野で資産を増やしたり、将来の目標に向けた資金を準備することが可能です。
また、変動金利は金利の変動によるリスクがありますが、その一方で低金利の時期が続く場合にはリターンが得られる可能性もあります。収入に対する借入比率が低い人は、経済的な余裕があることが多いため、リスクとリターンのバランスを考慮して変動金利を選択することで、資産形成にプラスに働く可能性が高まります。
そして、繰り上げ返済によって元本を早期に減らすことで、借入期間を短縮し、金利負担を軽減できます。

一方で、固定金利をお勧めするケースもあります。
・金利上昇リスクを避けたい人
・安定した返済計画を立てたい人
・収入に対する借入比率が高い人(年収の6~7倍程度の借入額)
にお勧めです。
将来の金利がどうなるか分からないため、金利リスクを避けたいと思うなら固定金利がおすすめです。金利が決まれば最終返済まで固定されるので、金利の変動も気にする必要がありません。気にしなくてよいというのは大切なポイントですよね。変動金利の場合、金利の変動をチェックしていないと支払いが滞ってしまう可能性があるでしょう。また、今後子供の教育費や転職などで支出が増える、もしくは、収入が減る期間が長くなるといった場合は、返済額を一定に保つ方がライフプランを立てやすくなります。

変動金利をお勧めするケース

5年程度は大きな変動はないというのがおおよその予想になっています。以下は、大手シンクタンクの今後の短期金利の予想になります。データからは、大和総研、ニッセイ基礎研究所は、いずれも2028年に日銀の金融緩和が終了すると予想しています。三菱UFJリサーチ&コンサルティングは2023年から段階的に解除されていくと予想しています。
つまり、多くのシンクタンクは、5年程度は現状維持が続き、その後、日本銀行の金融政策の変化により少しずつ金利が上がり始めると予測しています。なお、これは日銀が政策方針を大きく転換する前の予想なので、今後見直しも予想される。
とはいえ、政策の変更が一部にとどまり、正常化されているとはいいがたいため、「変動金利の店頭金利は急速には上昇しない」と考えてもいいでしょう。その間に蓄えて金利上昇に備えるのがお勧めです。

短期金利の長期予想(2023年3月時点)

年度 大和総研 みずほR&T ニッセイ基礎研 三菱UFJR&C
2023 0.00% -0.10% 現状維持 0.003%
2024 0.00% -0.10% 現状維持 0.004%
2025 0.00% 予想なし 現状維持 予想なし
2026 0.00% 予想なし 現状維持 予想なし
2027 0.00% 予想なし 現状維持 予想なし
2028 0.10% 予想なし 0.10% 予想なし
2029 0.30% 予想なし 0.10% 予想なし
2030 0.50% 予想なし 0.10% 予想なし
2031 0.50% 予想なし 0.10% 予想なし
2032 予想なし 予想なし 0.10% 予想なし

まとめ

今回は、固定金利vs変動金利:住宅ローン返済で最適な選択についてご紹介しました。
固定金利と変動金利について理解できたでしょうか。住宅金融支援機構国際・調査部の調査によると、変動型を選んでいる人が約70%になっています。
金利が大きく違うため、総返済額が大きく変わります。金利上昇のリスクを考えても、総返済額が少ないほうが得だと多くの人が考えているということになります。
様々な条件を精査して自分に合った選択ができるようにしましょう。

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