埼玉県内の空き家の現状
総務省統計局の平成30年住宅・土地統計調査によると、埼玉県内には約338万戸の住宅があり、そのうち約34.6万戸は空き家になっていると公表されています。
この結果は平成25年に実施された調査のときよりも、約9千戸空き家戸数が減少していることを意味しています。
それなら空き家問題は解決されつつあるのでは?と感じることでしょうが、利用目的のない「その他空き家」に該当する戸数は約1.2万戸増加している状況です。特に県南部・北部に多くなっています。
空き家が増えてしまうと、地域は活力を失い周辺にも様々な悪影響を及ぼすことになります。
自治体も地域に密着した空き家対策を講じているものの、まだ解決には至っていないため、空き家所有者が積極的に空き家の利活用や買取相手を見つけるといった対応が必要となるでしょう。
空き家バンクとは?
空き家を買取ってくれる相手を探したいときに、有効活用したいのが「空き家バンク」です。空き家バンクとは、空き家の賃貸や売却を希望する方などが情報を発信し、空き家利用を希望する相手とマッチングできるサイトです。
その中でも自治体が運営する市町村空き家バンクは、空き家を有効活用する上で定住促進や地域活性化を目的としています。
現在、蕨市の市町村空き家バンクの情報は公開されていないため、今後は新たに情報発信される可能性はあるものの、まずは地域に密着した不動産会社などに相談したほうがスムーズです。
空き家バンクを活用するときの注意点
また、空き家バンクは地域により自治体が狙うターゲット層により、補助制度や助成金などに対する考え方が大きく異なっていることもあります。
そして当事者同士が契約を結ぶため、自治体は価格や賃料など契約には介入せず、賃貸や売買に関して責任を負うことはありません。
空き家を希望する方に物件を紹介し、空き家所有者の連絡先を伝えマッチングさせるのみと考えておくべきです。
これらのことから、空き家バンクを活用しても地元の不動産会社を通すこととなり、契約するという形をとっている自治体もあります。その場合には手数料が発生してしまうことを留意しておいたほうがよいでしょう。
いずれにしても手数料が発生するのであれば、当初から地域に密着した地元の不動産会社に相談したほうがスムーズです。