空き家にごみなどがポイ捨てされるトラブルが増加?
手入れをされておらず荒れ放題の空き家を見かけることもあるでしょう。
なぜ空き家状態のまま放置されているのか、その理由はそれぞれでしょうが所有者がわからず空き家状態が続いているものもあります。
誰が所有者なのか、法務局で不動産登記簿を確認すればわかることですが、なかには登記したときの所有者がすでに亡くなっており現在の所有者が不明というケースもすくなくありません。
しかし、このような荒れ放題の空き家は、ごみを不法投棄されたり、ペットの散歩途中でふんを放置されたりといったトラブルにつながりやすくなってしまいます。
所有者が誰かわからない空き家が増える理由
ではなぜ登記簿の所有者がわからなくなってしまうのかというと、日本の不動産権利登記は任意であり、義務ではないからです。
相続が発生したときに、不動産を亡くなった方の名義から相続人の名義に変更する相続登記には手間やお金がかかります。
もし不動産を担保に銀行から融資を受けることや、売却するといったことがなく、登記の必要性を感じない場合には相続登記を行わないというケースも少なからず存在しているからといえます。
しかし登記の情報と実態にズレが生じることになり、その後さらに相続が発生すればそのズレが広がることになり、誰が所有者なのかすぐに判明させることが難しくなるでしょう。
法定相続人が増えることで、手続きはさらに複雑になってしまいます。
そもそも空き家が管理されず放置されることが問題
空き家が手入れされず、庭も雑草が伸び放題という状況では、景観も損ないますし害虫などが繁殖して様々な被害を周辺に与えます。それに加えごみが不法にポイ捨てされ、ふんなど始末されず放置され続ければ、悪臭などで周辺住民の生活の質を低下させることとなるでしょう。
そもそも管理されていない空き家は老朽化が早いため、いつ倒壊してもおかしくない状態を作ってしまいます。
地震や台風、豪雨などの自然災害をきっかけに、もしも倒壊してしまえば・・・所有者は責任を問われることとなるため適切な管理が必要です。
現在登記簿上の所有者でなくても、実態が所有者だと判断されれば責任を追及されないとも限りませんので、使わない空き家は早めに売却するといった判断も必要となるでしょう。