良い空き地を見つけたので購入したいけれど、売地という看板も出ていないし問い合わせ先も分かららないので、直接所有者と連絡が取りたいという場合もあるかもしれません。
空き地を買いたい、もしくは借りたいという場合は、土地の所有者と売買契約や賃貸借契約を締結することが必要ですので、土地の所有者を特定することから始めなくていけなくなります。
長年使われることなく空き地のまま放置されている土地の場合、所有者が亡くなったことで相続人が所有権移転登記など手続きをしていない可能性もあるかもしれませんので、まずは個人で土地の所有者を調べる方法を把握して調査から始めましょう。
法務局で請求することで所有者を確認できる書類とは?
法務局で誰でも請求できる「登記事項要約書」であれば、その不動産の地目や地積など表示に関する事項、そして今その土地の所有者が誰なのか、その人の住所など所有権に関する事項、また、抵当権は設定されているのかなど権利に関する事項が確認できます。
請求の際には土地の正確な地番が必要になりますが、住居表示実施などで住所と地番が異なっているケースも多々あります。法務局に備え付けられている地番の記載があるブルーマップ、住居表示台帳から確認しましょう。
要約書に記載されるのは現在の情報のみ
なお、登記事項要約書にはあくまでも土地の現在の情報が記載されますので、過去の土地の情報履歴まで知りたいたいという場合には向いていません。
例えば過去に競売があった土地なのかなど、詳しいことが知りたい場合には「登記事項証明書」を取得することが必要です。
登記事項証明書は全部事項証明書の請求を
登記事項証明書も同じく法務局で請求することができます。登記事項証明書のうち、「全部事項証明書」を取得すれば抹消された事項も含めた現在までの内容が記載されます。
要約書は管轄している法務局でなければ請求できないのに対し、登記事項証明書であれば全国どこの法務局からでも請求が可能です。
例えば東京都内の土地の情報が知りたいという人が、大阪の法務局で請求手続きを行うことも可能になるということです。なお、要約書と同じく正確な土地の地番が必要になります。
広い土地の場合は筆数に注意を!
要約書も登記事項証明書も、1筆の土地についての情報のみが記載されます。
例えば目的とする土地がいくつもの筆に分けられている場合には、それぞれの土地の地番を記載して請求しなければならなくなります。
特に広さがある土地の場合は、その土地全部で1筆なのか、それともいくつかの筆にまたがった形になっているか、法務局で公図を取得して地図と比較しながら確認しておきましょう。筆によって所有者が異なるケースもありますので必ず確認が必要です。