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眠っている空き家が「稼ぐ古民家ホテル」に!開業までの全ステップと許認可を解説 - 株式会社ネクスト・リアルプラン

日本全国で急増する空き家。総務省の調査によれば、全国の空き家数はこの数十年で増加の一途をたどり、特に地方では放置された古民家や住宅が深刻な社会課題となっています。空き家を所有する多くの人が、固定資産税の負担、老朽化による倒壊リスク、定期的な清掃や管理の手間といった問題に頭を悩ませているのが現実です。
しかし、そうした「お荷物」とされがちな空き家が、いま新たな価値を持ち始めています。その象徴とも言えるのが「古民家ホテル」への転用という選択肢です。日本の伝統的な暮らしの空気をそのまま残しながらも、快適に過ごせる宿泊施設として再生された古民家ホテルは、国内の旅行者はもちろん、訪日外国人観光客からも熱い支持を集めています。
そんな古民家ホテルが、いま注目の宿泊体験として脚光を浴びているのです。今回は、空き家問題の解決策としても有望な「古民家ホテル」の魅力と、開業に向けた具体的な手順をご紹介します。

今「古民家ホテル」に注目が集まっている3つの理由

理由1:唯一無二の「体験価値」を提供できる

日本全国で急増する空き家。総務省の調査によれば、全国の空き家数はこの数十年で増加の一途をたどり、特に地方では放置された古民家や住宅が深刻な社会課題となっています。空き家を所有する多くの人が、固定資産税の負担、老朽化による倒壊リスク、定期的な清掃や管理の手間といった問題に頭を悩ませているのが現実です。
しかし、そうした「お荷物」とされがちな空き家が、いま新たな価値を持ち始めています。その象徴とも言えるのが「古民家ホテル」への転用という選択肢です。日本の伝統的な暮らしの空気をそのまま残しながらも、快適に過ごせる宿泊施設として再生された古民家ホテルは、国内の旅行者はもちろん、訪日外国人観光客からも熱い支持を集めています。
そんな古民家ホテルが、いま注目の宿泊体験として脚光を浴びているのです。今回は、空き家問題の解決策としても有望な「古民家ホテル」の魅力と、開業に向けた具体的な手順をご紹介します。

理由2:高収益が期待できるビジネスモデル

●独自性が高いため、価格競争に巻き込まれにくい

ビジネスホテルや民泊は、立地や部屋の広さ、清潔さといった一定の基準のもとで比較されやすく、価格競争に陥りやすい傾向があります。宿泊予約サイト(OTA)などに掲載される数百件の宿泊施設の中で埋もれずに存在感を示すためには、値引きキャンペーンや割引プランに頼る場面も少なくありません。
古民家ホテルでは「他と比べて安いかどうか」ではなく、「ここにしかない体験をいくら払ってでもしたいか」という基準で選ばれるのです。このポジショニングが、高単価を実現する最大の武器になります。

●インバウンド富裕層などをターゲットに設定することで、高い宿泊単価を実現可能

訪日外国人観光客市場は、今や日本の観光業界にとって欠かせない存在です。特に富裕層を中心とした外国人旅行者の間では、“大量消費型観光”ではなく、“本物の文化に触れる体験型観光”が求められています。
古民家ホテルは、まさにそのニーズにマッチします。例えば、都心の高級ホテルに数万円支払う代わりに、田舎の築100年の古民家で囲炉裏料理を楽しみ、浴衣で畳に寝るという体験に、同額以上の価値を感じる外国人旅行者は少なくありません。

●日本人とインバウンドの平均消費金額を比較

訪日外国人の平均宿泊費(1人あたり)は、国や地域によって差はあるものの、観光庁の『訪日外国人旅行者の消費動向調査』(令和5年)によると、アメリカやフランス、ドイツ、オーストラリアからの観光客の1人あたりの宿泊費は、平均で約40,000〜60,000円にのぼります。一方、日本人国内旅行者の平均宿泊費は約15,000円前後であり、2〜3倍の差があります。
つまり、外国人富裕層をターゲットにした宿泊施設であれば、比較的高額な料金設定でも受け入れてもらえる余地があるのです。古民家ホテルはその文化的魅力から、国内外を問わず「体験重視の富裕層」を取り込める強いポテンシャルを持っているのです。

●新たにホテルを建築するのと異なり、土地の取得費がかからず、建築費も安く抑えられる

宿泊ビジネスを始めるうえで大きなハードルとなるのが「初期投資の大きさ」です。都心部や人気観光地で新たにホテルを建築しようとすれば、土地取得費用に数千万円、建築費に数千万円〜億単位の費用が必要となるのは当たり前です。資金調達に成功したとしても、投資回収までに10年単位の年月を要するケースも多く、個人や中小企業にとってはリスクが高すぎる投資案件になりがちです。
古民家はすでに存在している建物であるため、土地取得費用が不要になるか、仮に購入する場合でも空き家バンクなどを活用すれば数十万円〜数百万円と非常に低コストで済みます。さらに、建築費についても、新築とは異なり既存の建物を活かすリノベーションであるため、全体としてコストは大幅に削減可能です。
さらに、自治体によっては「空き家再生支援」「観光施設整備助成金」など、古民家の利活用を支援する補助制度が多数用意されており、最大で工事費の2分の1〜3分の2が助成される例もあります。こうした公的支援を活用すれば、自己資金を抑えつつ、魅力的な宿泊施設の開業が実現可能となるのです。

理由3:地域に貢献し、伝統文化の継承につながる

●地域の景観を守り、新たな雇用を生み出すなど、地域活性化への貢献

歴史的価値のある建物を丁寧にリノベーションし、文化を感じる宿泊施設へと生まれ変わらせることで、地域の景観は見違えるほど魅力的になります。
町並みが整い、人の往来が生まれれば、地域の空気も変わっていきます。かつては閑散としていた通りに再び笑顔と声が戻る。そんな“静かな復興”が、古民家ホテルをきっかけに各地で起きているのです。古民家ホテルは、小さな宿であっても地域経済にとって大きなインパクトを持ちます。運営に関わる多くの業務は地域内で完結できるため、直接的な雇用や副収入の機会を生み出すのです。また、食事を地元の農家や飲食店と提携して提供すれば、地域の食材が収益に直結します。
さらに、地元の工芸品をアメニティに取り入れたり、観光客向けの体験プログラム(和菓子づくり、藍染体験、農業体験など)を企画したりすれば、地域住民の多様なスキルがビジネスとして活かされる場が生まれます。こうした活動を通じて、宿泊費が地域のさまざまな業種や個人に還元されていくことで、“観光による持続的な地域経済の循環”が形成されていくのです。

●日本の伝統建築や文化を継承していくという社会的な意義

伝統建築は“博物館に保存されるもの”というイメージが強くありましたが、古民家ホテルはそれを“体験する場”へと転換します。実際に泊まり、畳に座り、和の空間に身を置くことで、人々は五感を通して文化を感じ、理解し、記憶に刻むのです。
また、こうした建物を再生するには、職人の手仕事が欠かせません。左官、建具、大工、畳、屋根瓦など、それぞれの伝統技術が現場で活かされ、さらに若手職人の育成にもつながります。文化を継承するということは、建物を残すことだけでなく、それを支える“技術”と“人”を未来につなぐことでもあるのです。

古民家ホテル開業に必要な許認可の壁とは

旅館業法の許可(簡易宿所営業)

まず必須となるのが、旅館業法に基づく営業許可の取得です。たとえ一日一組の貸切型であっても、宿泊料をもらって人を泊める行為は、法律上「旅館業」に該当します。民泊とは異なり、継続的な営業を行う場合は、必ず都道府県や保健所の管轄である「旅館業の許可」が必要になります。

満たすべき設備・構造の基準

古民家ホテルの多くは「簡易宿所営業」に分類されます。これは「宿泊者数が少ない」「施設が小規模」「一棟貸し」などのケースに多く適用される形態で、旅館やホテルよりも要件はやや緩やかですが、それでも以下のような最低基準を満たす必要があります。
● 客室の延床面積は1人あたり33平米以上
● 2段ベッドなどを設置する場合、上段と下段におおむね1m以上の間隔がある
● 換気・採光・防湿などの衛生的な構造
● トイレ・洗面・浴室などの共用設備の設置
● 火災報知器や消火器の設置
● 宿泊者名簿の備付け
具体的な基準は自治体によって若干異なるため、必ず開業予定地の保健所に相談することが重要です。

建築基準法の確認

古民家は多くの場合、専用住宅として建てられています。これを宿泊施設にする場合、建築基準法上は「特殊建築物(ホテル・旅館等)」への用途変更にあたるケースがあります。
特に注意が必要なのは、延床面積200㎡を超える場合です。この場合、用途変更に伴う建築確認申請が義務付けられており、避難経路や階段幅、窓の採光など、宿泊施設として必要な基準を満たしているかを審査されます。
古民家ホテルの多くは築50年以上、なかには築100年を超える建物も少なくありません。しかし、日本の建築基準法は1981年(昭和56年)改正で大幅に耐震基準が強化されており、それ以前に建てられた建物は現行基準を満たしていないケースが大半です。
そのまま宿泊施設として活用すれば、地震時に倒壊する危険があり、利用者の生命を危険にさらすことになります。そのため、開業前には耐震診断を実施し、必要に応じて耐震補強工事を行うことが推奨されます。
建築基準法や旅館業法を軽視して営業を行った場合、リスクがあります。
旅館業法違反の場合には、無許可営業は「6か月以下の懲役または30万円以下の罰金」が科される可能性があります(旅館業法第10条)。営業停止命令や公表処分を受けることもあり、ブランドイメージに大きなダメージを与えます。建築基準法違反の場合には、用途変更の未申請や安全基準未達は「是正勧告・使用停止命令・罰則」の対象となります。特に宿泊施設は公共性が高いため、摘発・指導の対象となるリスクが極めて大きいです。そして、違反すれば開業どころか、せっかく投資した改修費用やブランディング努力も水泡に帰す可能性があります。

開業までの7つのステップ

古民家ホテルを開業するまでの流れを7つのステップを解説します。

STEP1:コンセプト設計・事業計画: どんなホテルにしたいか?誰に泊まってほしいか?収支計画は?

最初に取り組むべきは、ホテルの「コンセプト設計」です。単に「古民家を宿泊施設にする」のではなく、「どんな体験を提供したいのか」「誰に泊まってほしいのか」という明確な方向性を描くことが成功の第一歩です。ターゲットによって、客室数・内装デザイン・料金設定も大きく変わります。
また、事業計画では収支計画を行い、改修費用・運営コスト・集客見込みを踏まえて投資回収の見通しを立てることが重要です。曖昧な計画のまま工事を始めると資金ショートにつながるため、初期段階での緻密な計画策定が必要です。

STEP2:物件の決定と資金調達: 自己資金、日本政策金融公庫などからの融資、補助金・助成金の活用

古民家再生は新築よりコストを抑えられるとはいえ、耐震補強・防火設備・内装工事・家具備品の購入など、多額の資金が必要です。資金調達の選択肢には、自己資金、日本政策金融公庫の創業融資、民間金融機関からの融資、補助金・助成金(例:事業再構築補助金、地域活性化補助金)などがあります。特に補助金制度は上手に活用すれば数百万円単位の支援が受けられるため、情報収集と申請準備を欠かさないことが成功の鍵です。

STEP3:専門家(設計事務所・施工会社)の選定: 古民家再生の実績が豊富なパートナー選びが成功の鍵

古民家を宿泊施設へと再生する際には、古民家再生の実績を持つ専門家と組むことが必須です。一般的なリフォーム業者では、伝統工法や建築基準法への対応経験が不足している場合があります。ですので、古民家再生の実績が豊富なパートナー選びが大事になります。

STEP4:各種許認可の申請手続き: 行政書士や弊社のような専門家と連携して、計画的に進める

古民家ホテル開業において最大の関門となるのが許認可手続きです。例えば、旅館業法(簡易宿所営業許可)。建築基準法(用途変更)、消防法です。これらの手続きは複雑かつ時間を要するため、専門家のサポートを受けることを強くおすすめします。

STEP5:改修工事の着工・監理: 設計通りに進んでいるか、現場との密な連携が重要

許認可の目処が立ったら、いよいよ改修工事が始まります。耐震補強・防火設備・水回りの更新など、現代の安全基準を満たすための工事は欠かせません。工事中は施工会社任せにせず、必要に応じて密にやり取りを行うことで、完成後の「思っていたものと違う」というトラブルを防げます。

STEP6:備品準備・運営体制の構築: 家具、リネン類の選定、予約システムの導入、清掃スタッフの確保など

工事が完了したら、開業に向けて運営準備を整えます。特に運営体制は、安定したサービス品質を保つための要です。オーナー一人で全てを抱え込むのではなく、地域の人材や清掃会社、ITシステムを活用して効率化を図ることが望まれます。

STEP7:集客(PR)・開業!: プレスリリース、SNSでの発信、OTA(予約サイトなど)への登録

すべての準備が整ったら、いよいよ集客と開業です。プレスリリースを打って地域紙や観光メディアに情報を配信、InstagramやTikTokで発信、Booking.com、Airbnb、楽天トラベルなどに掲載し集客を拡大させます。

まとめ

古民家ホテルは、大規模な初期投資を必要とせず、独自性と体験価値を武器に、高収益が期待できるビジネスモデルとして、今後ますます注目されることでしょう。ただし、開業には旅館業法や建築基準法などのクリアすべきハードルも多く、専門知識や信頼できるパートナー選びが不可欠です。「古民家ホテル」への第一歩を、ぜひ踏み出してみては。

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