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地盤の良し悪しを調べる方法 - 株式会社ネクスト・リアルプラン

あなたが住宅を購入する場合、何処に注目するでしょうか。デザイン性や機能性など様々な選択があるでしょう。
その中でも、特に注目したいのが「安全性」です。安全性は建物が丈夫なことが大事だと思っていませんか?もちろん、建物の安全性は重要ですが、土地の安全性も重要な要素になります。
地震に強く、不同沈下を起こさない家を作るために地盤を考慮することが重要です。
例えば、不同沈下で建物が傾いた場合、少しの傾きでも建物への影響は大きく健康被害も起きると言われています。
そのようなことを防ぐためにも土地の地盤に注目することが大事なのです。
今回は、住宅購入の際に地盤の良し悪しを調べる方法をご紹介します。

地盤の重要性

地盤が軟らかいと地震のリスクが高くなる

建物の耐震性が重要だと認識して、建物の耐震性だけを重視しているという方もいらっしゃるでしょう。
建物自体だけでなく、建物が建っている「地盤」が地震による建物の破損や倒壊に大きく影響するということをご存じの方は少ないのではないでしょうか。
一般に、建物が倒壊する可能性は建物と地盤によって関係します。
地盤が良く耐震性が高いと倒壊のリスクが低くなります。一方で、その逆の地盤が悪く耐震性が低いと倒壊のリスクが高くなります。
つまり、地盤だけを見ると地盤のよしあしとは、地盤が硬いか軟らかいかということがおわかりいただけたのではないでしょうか。
地盤が軟らかいと地震の揺れが増幅するため、地震時に建物倒壊リスクが高まります。
これは、まな板の上に豆腐を載せ、その上に建物が載っていると想像するとわかりやすいでしょう。そのまな板を揺らすと、豆腐はさらに大きく揺れますよね。
地盤が良いところを選択することで地震のリスクを低くしましょう。

不同沈下を起こしたりする

「不同沈下」とは建物の重みによって地盤や建物が不ぞろいに沈んだり滑り出したりする現象のことです。不等沈下といわれることもあります。 不同沈下を起こすと目に見える被害として「建物への影響」があります。不同沈下が起こると、建物は傾くことや浮き上がってしまうのです。他にも、壁に大きな亀裂が入ることやタイルが割れること、ドアや窓が開かなくなることなどの影響が起こります。さらに、斜めに傾くことによって、雨漏りが発生するので、住宅へのダメージも広がってしまうでしょう。程度によっては、住み続けることができなくなる場合もあるので、いかに地盤沈下がリスクになるかがわかるでしょう。
また、不同沈下を起こすと目に見えない被害として「建物価値への影響」があります。
不同沈下を起こした住宅は、価値が一気に下がってしまいます。せっかくのマイホームの価値を守るためにも、地盤の重要性がわかるでしょう。
さらに、不同沈下を起こすと知らず知らずのうちに起こる被害として「体への影響」があります。
不同沈下によって建物が斜めに傾くと、知らず知らずのうちに住んでいる人の体に吐き気やめまいなどの症状が現れることがあります。また、傾きの傾斜角度によっては、頭痛や食欲不振、睡眠障害まで起こる可能性も考えられます。このような状態のまま住み続けることは、体調の悪化にも繋がるため、早いうちに対策をとる必要があるでしょう。住宅の傾斜は、水平器などで測ることが可能です。許容範囲としては、新築の場合には0.2度以下、中古なら0.34度以下を目安にするのがよいでしょう。

地盤が悪いと地盤改良工事の分だけ余計に費用が発生する

2000年以降の新築一戸建ては建築前に地盤調査を行い、地盤が悪ければ地盤改良をしなければならない決まりになっています。地盤調査とは、土地に建物を建てても大丈夫なのかどうかを、専用の設備を用いて調査することです。住宅の耐震性・耐久性などに重要な働きを持つ住宅の基礎を的確に設計するため、また、地盤に問題がある場合の地盤改良工事をおこなうためにも、地盤調査は必須だといえるでしょう。
地盤調査で最も一般的なのは「スウェーデン式サウンディング試験」という方法です。これはSS試験ともいえます。先端がスクリュー上になった棒を回転させながら地盤にねじ込んでいく作業を土地の複数か所でおこなうことで、地盤の硬さを測定することができます。
実施費用は、一般的な木造住宅なら、5万円~10万円ほどです。また、大きい土地や非木造住宅を建てる場合は20万円前後を想定するのがよいでしょう。
そして、その地盤が不安定な場合には地盤改良工事が必要になります。
地盤改良工事は3種類あります。「表層改良」「柱状改良」「鋼管杭改良」です。これらのなかから、地盤の状態や建物の重さによって、条件に適した改良工事を選択する必要があると言えます。
「表層改良」は地表から2メートル程度を掘ったところにセメント系の材料と土を混ぜ合わせたものを流し込み、全体的に固めることで地盤を強化する方法です。軟弱地盤層が比較的浅い部分にある場合に用いられます。木造30坪の場合20万円~40万円程度が相場と言えるでしょう。
「柱状改良」は基礎の下に数か所、穴を掘り、セメント系の材料と土を混ぜ合わせたものを流し込むことで太い柱状の杭を作り、強い地盤層まで重さを伝える方法です。良好な地盤までコンクリート杭を設け、基礎と連結させることで強度を得ることができます。表層改良ができない敷地や軟弱地盤が深い(2~8メートル)場合に用いられます。木造30坪の場合40万円~70万円程度が相場と言えるでしょう。
「鋼管杭改良」は基礎の下に鋼管やコンクリート製の杭を打ち込む方法です。真下の地盤には期待せず、硬い地盤まで深く杭を打つことで建物を支えます。良好な地盤までの距離がかなり長い場合や、地盤の硬さが敷地内で不均一な場合に用いられます。木造30坪の場合90万円~130万円程度が相場と言えるでしょう。
一方で、強い地盤の土地に対しては、基本的に改良工事は不要となり、直接基礎が可能となるケースがほとんどです。直接基礎とは、地盤に直接建物の基礎部分を築くことを指します。特に改良工事等が発生しないために、軟弱な地盤での基礎工事よりも割安になるといえるでしょう。
金額面からしてもいかに地盤が重要なことがわかったのではないでしょうか。

良い地盤の土地は価値が低くなりにくい

良い地盤を持つ土地は、資産として評価も高くなり、結果として売却する際の価格も高くなる傾向にあります。このような傾向は高級住宅地と呼ばれているエリアにも見られ、長年、相場は大きく値崩れしにくい土地として評価されてきました。
例えば、皇居そばの番町や大邸宅が並ぶ松濤や田園調布、成城、さらに都市部の利便性と高台にある立地が魅力の広尾や麻布といった街は、いずれもその傾向が見てとることができます。
良い地盤の土地は価値が低くなりにくいのです。

見落とされがちな不同沈下とは?

不同沈下には段階があります。
障害の程度が低いものは、モルタル外壁・コンクリート犬走りに亀裂が発生すること、床に不陸を生じ、布基礎・土間コンクリートに亀裂が入ることがあります。
障害の程度が中のものは、壁と柱の間に隙間が生じ、壁やタイルに亀裂が入ること、窓・額縁や出入口枠の接合部に隙間が生じ、ブロック塀など外部構造に被害が生じることがあります。家全体が均等に沈下するのとは違い、不同沈下はドアの開け閉めに支障が出たり、隙間風や雨漏りの原因となったりすることがあるのです。
障害の程度が高いものは、柱が傾き、建具の開閉が不良となること、床が傾斜して支障を生じること、柱の傾斜が著しく倒壊の危険があること、床の傾斜もひどく使用困難であることがあります。
具体的な弊害については以下の図をご覧下さい。

悪い地盤の代表的な6つの条件

悪い地盤の代表的な6つの条件についてご紹介します。

1. 軟弱地盤

もともと田んぼだった、川・池の近くなどは地盤が軟弱な可能性があります。 実際に、関東大地震のときに木造住宅の倒壊は完新統である沖積層が厚く分布する下町に多かったように、沖積層の厚いほど倒壊率が大きいことが知られています。この地震では、沖積層の厚さが40m近くなると急激に被害率が増加していることが調査結果として発表されています。軟弱地盤が地震に弱いのは、地盤による地震動の増幅作用や共振作用によるものです。沖積層の厚いことにより被害率が極大となる。すなわち共振しやすくなるような厚さがあるのではないかと考えられています。
軟弱地盤として取り扱われる地盤は、後背湿地、三角州、小おぼれ谷、潟湖や湿原跡など、海岸平野や大河川沿いに厚く分布しています。現在の河川がゆったりと流れているような地域は海岸周辺だけでなく標高の高い盆地でも軟弱地盤が厚く分布しているのが普通です。昔は水はけの悪い軟弱地盤を避けた場所に集落が存在して、そこを街道が通っていましたが、現在の大都市の多くは軟弱地盤の厚い地域を含めて広範囲に広がっています。また、埋立地や干拓地による人口地盤上にも都市が拡大しています。軟弱地盤に注意をしましょう。

2. 異種地盤

異種地盤の代表は「切土」と「盛土」です。 実際に宮城県沖地震では新興開発地に被害が集中しました。また、盛り土が崩れて雪崩が発生したというニュースも記憶に新しいのではないでしょうか。図を見ると、最も上側の赤い家のように、一つの敷地内に切土と盛土が接している付近に建物を建てると、盛土側が沈下して不同沈下が生じるので、傾いたり、崩れ落ちたりする原因のなることがあります。平坦部の先端は見晴らしがよい箇所ですが、盛土である場合は盛土が最も厚い箇所であり崩壊を起こしやすい場所でもあります。

3. 盛り土地盤

水田として利用されることの多い低地は水はけが悪く軟弱であることから盛土の上に住宅を建てることになります。盛土を含めた軟弱地盤では、常時でも盛土自体の自重だけで沈下することがあるので、盛土厚や建物の基礎形式など、その地盤に応じた検討が必要になることがあるでしょう。
実際に、新潟地震や兵庫県南部地震でも旧河道に沿って倒壊家屋が帯状に分布している事例があり、旧河道や旧沼地など地表下極浅い地盤の状態が被害に大きく関係することでしょう。

4. 傾斜地

山間部の急斜面だけでなく、都市周辺の崖下、崖上も崩壊しやすい箇所です。崖下では崖の高さの2~3倍に相当する距離まで、崖上では崖の高さと同程度が危険範囲となるので、そのような土地は住宅に適していないといえるでしょう。
実際に、関東大地震では丹沢山塊での崩壊が顕著でした。

5. 砂地

砂丘の砂粒子はバラバラで互いに結合していないため、砂丘上の建物は文字どおり砂上の楼閣となり、地震にいかにも弱そうですが、必ずしも砂丘が地震に特別弱い地盤であるとはいえません。しかし、地盤砂丘の厚さ、砂丘下位の地盤、地下水位などを確認することが必要になるでしょう。

6. 活断層

地震では、地下10~20キロメートルの岩盤が割れて地震エネルギーを放出します。単純に長い断層が連鎖して割れれば、それだけ大きな地震となり、被害も大きくなります。
実際に熊本地震ではおおよそ35キロメートルほどの断層が動きました。
たとえ小さな断層でも、動けばその直上では被害が出るので注意が必要になります。

地盤の確認方法

それでは、地盤が強い土地を見極めるために地盤の確認方法をご紹介します。

その土地は昔どうだったのか確認する

ハザードマップポータルサイト
https://disaportal.gsi.go.jp/

上記サイトにアクセスすると、検索欄(場所を入力)から気になる地域の検索ができます。検索後、災害種別でリスクを把握することができます。
ハザードマップの地形分類を見ることで災害リスク情報などを地図に重ねて表示させることができます。

実際に周辺の建物や擁壁などを見てみる

検討している土地には実際に足を運ぶのが良いでしょう。雨の日にいくことを検討するのがよいでしょう。水が集まるところではズブズブの状態といえ、軟弱な地盤と言えます。土地の起伏をチェックして、土地の近くに川があったり、池があったりしたら、要注意です。
また、土地の建物が傾いていたり、周囲のブロック塀などが傾いていたら、要注意です。窓廻り、換気口の周囲にひび割れが発生しやすいので、建物が傾いたりするとそのような部分にひび割れが発生しやすいです。

まとめ

今回は、住宅購入の際に地盤の良し悪しを調べる方法をご紹介しました。地盤が軟らかいと地震のリスクが高くなり、費用もかかることがわかったのではないでしょうか。
悪い地盤の代表的な6つの条件を把握した上でネット上で調査、現地で調査することで地盤の強い土地を選択しましょう。

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