空き家があれば税金が軽減される?
戸田市でも放置されたままの空き家に悩まされている方はいるでしょうが、なぜ取壊して更地にしないのか、それには固定資産税という税金が関係していることが考えられます。
所有する土地が住宅用地の場合には、特例によって固定資産税が6分の1にまで軽減されるからです。
固定資産税とは?
固定資産税とは土地や家屋、償却資産などの固定資産を、毎年1月1日時点に所有している方がそれぞれの価格をもとに算出した金額を納める税金です。
課税資産の範囲は、土地(宅地・田・畑・池沼・山林・原野・雑種地など)・家屋(住宅・事務所・店舗・工場・倉庫など)・償却資産(土地及び家屋以外で事業の用に供することができる資産で減価償却費が損金算入されるもの)となっています。
土地・家屋の固定資産税の納税義務者は毎年1月1日時点の所有者で、登記されているなら登記簿に記載のある方、登記されていない場合は土地家屋補充課税台帳に登録されている方です。
単に空き家を所有しているだけでは税金は安くならない?
住宅用地の特例を適用させるため、更地にして所有するよりも税金を抑えたいと、空き家をそのままにするケースも見られます。
しかし「空家等対策の推進に関する特別措置法」で規定される「特定空家等」に指定されれば、行政から勧告や命令など是正を受ける対象となってしまいます。さらに勧告を受けた特定空家等の敷地は、住宅用地の特例の対象から除外されることになるため、税金は軽減されません。
単に空き家を管理もせず所有していても、税金は安くならないということです。もし今後使う予定がないのであれば、空き家をそのまま放置するのではなく早めに売却したほうがよいといえるでしょう。
特定空家等に指定されてしまう空き家の状態とは?
「特定空家等」とは建物・敷地について、次の項目に該当し周辺に悪影響を与えていると判断された場合の空き家です。
安全性に欠ける状態
建築物に傾斜が見られる場合や、屋根ふき材が飛散している、外壁にひび割れがあるなど倒壊などのリスクが高い状態のある場合などです。
衛生面が悪化している状態
吹き付け石綿が飛散している場合や、ゴミなどが放置・不法投棄されている場合、さらに虫などが発生しているといった状態などです。
景観を損なっている状態
窓ガラスが破損していたりゴミなどが散乱・山積み状態だったり、立木などが繁茂しているという状態などです。
その他不適切な状態
立木などが隣地や道路側へ超えて伸びている、または動物などのふん尿や汚物で臭気を漂わせている、不特定者が侵入しやすい状態になっているといった場合も該当します。