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「人に貸すのは不安…」そんな空き家オーナーに向けたリスクヘッジ策 - 株式会社ネクスト・リアルプラン

「貸したいけど不安」――その正体を3つに分解する
「空き家のままにしておくのはもったいないと思っている。でも、他人に貸すとなると一歩踏み出せない」と空き家を所有している方から、このような相談を受けることは決して珍しくありません。しかし、不安は、仕組みに置き換えればコントロールできます。
それでも貸し出しに踏み切れない理由を整理すると、多くの場合、不安は次の3つがあります。
一つ目は、「返してもらえないのではないか」という不安です。
二つ目は、「家賃を払ってもらえるか」という金銭面の不安です。
三つ目は、「管理しきれるか」という管理面の不安です。
この3つの不安は、どれも空き家オーナーにとって非常に現実的な悩みです。しかし、見方を変えれば、これらは「仕組み」で解決できる問題でもあります。
つまり、貸すことが危険なのではなく、何も対策をせずに貸すことが危険なのです。
今回は、多くの空き家オーナー様が抱える3つの不安について、一つずつ解決策をご紹介します。

3つの不安への打ち手

対策① 契約で守る|「返してもらえない」不安は、契約形態で消せる

空き家を貸し出そうと考えたとき、多くのオーナー様が最も心配するのが、「貸した家が将来自分の手元に戻ってくるのか」という問題です。
例えば、「数年間だけ転勤するので、その間だけ貸したい」「将来的には子どもが住む予定がある」「数年後には売却を考えている」といったケースでは、いつでも自由に家を使える状態に戻せることが重要になります。
しかし、「普通借家契約」では、借主の居住権が非常に強く保護されています。
普通借家契約は、契約期間が満了しても自動的に契約が終了するわけではありません。借主が更新を希望した場合、貸主側には更新を拒否できるだけの正当な理由が必要になります。
そのため、数年間だけ貸すつもりだったのに、予定どおり家が戻ってこないという事態が起こる可能性もあるのです。
こうした不安を解消する方法として活用されているのが、「定期借家契約」です。
定期借家契約とは、あらかじめ契約期間を定め、その期間が満了すると契約が終了する契約形態です。
例えば、「3年間だけ貸す」「5年間だけ貸す」と契約した場合、期間満了後は契約が終了します。普通借家契約のように更新が前提ではないため、将来自宅として使いたい方や、一定期間後の売却を予定している方にとって非常に相性の良い契約方法と言えるでしょう。
もちろん、定期借家契約にも注意点があります。
契約期間が1年以上の場合には、契約終了の1年前から6か月前までの間に、契約が終了することを借主へ通知する義務があります。この手続きを忘れてしまうと、契約終了に関するトラブルにつながる可能性もあるため注意が必要です。
しかし、それらを踏まえても、将来また自分で使う予定がある空き家を貸し出すのであれば、定期借家契約は非常に有効な選択肢です。反対に、今後も長期間にわたって賃貸経営を続けたいという場合は、普通借家契約のほうが借り手を集めやすく、安定した運用につながるケースもあります。
大切なのは、「どちらの契約が優れているか」ではなく、「自分のライフプランに合った契約を選ぶこと」です。

項目 普通借家契約 定期借家契約
契約終了 更新が原則 期間満了で終了
更新 あり なし(再契約は可能)
貸主都合で返してもらう 難しい 契約満了で返還
将来自分で住む予定
長期の賃貸経営

対策② お金で守る|「家賃を払ってもらえない」不安は、保証と保険に移す

家賃収入を目的として空き家を活用する以上、毎月安定して賃料が入ることは非常に重要です。
確かに、昔は家賃滞納が発生すると、オーナー自身が借主へ連絡を取り、督促を行い、それでも支払いがなければ法的な手続きを進める必要がありました。時間も労力もかかるうえ、精神的な負担も大きく、後悔してしまうケースもあったのです。
しかし現在では、こうしたリスクをオーナー一人で抱え込む必要はありません。
その代表的な仕組みが「家賃保証会社」の利用です。
家賃保証会社とは、万が一入居者が家賃を滞納した場合に、保証会社がオーナーへ家賃を立て替えて支払い、その後、保証会社が入居者へ請求を行う仕組みです。
つまり、家賃回収という最も大変な業務を専門会社へ任せることができるのです。
もちろん保証会社にも審査がありますが、その審査を通過しているということ自体が、一定の信用力を確認できているという安心材料にもなります。
賃貸契約時に保証会社への加入を必須条件としている物件も多くなっており、決して特別な制度ではありません。むしろ、安心して賃貸経営を行うための標準的な仕組みとして広く利用されています。
さらに、家賃保証だけではカバーできないリスクについては、保険を活用するという考え方も重要です。高齢化や単身世帯の増加に伴い、「孤独死」に対応した保険への関心も高まっています。
万が一、室内で孤独死が発生した場合には、特殊清掃や消臭作業、残置物の処分など、通常の原状回復よりも大きな費用が必要になるケースがあります。こうしたリスクに備える保険も登場しています。
また、入居者審査も重要です。早く入居者を決めたいという気持ちから審査を甘くしてしまうと、後々大きなトラブルへ発展する可能性があります。勤務先や収入状況、保証会社の審査結果、過去の賃貸履歴などを総合的に確認し、安心して貸し出せる相手かどうかを見極めることが重要です。
信頼できる不動産会社では、オーナーに代わってこうした審査を丁寧に行い、リスクの少ない入居者を選定しています。
つまり、家賃が払われないかもしれないという不安は、保証会社・保険・入居者審査という三つの仕組みを組み合わせることで、大幅に軽減できるのです。

オーナーの不安 打ち手
家賃を滞納されたらどうしよう 家賃保証会社を利用する
火災や水漏れなどの事故が心配 火災保険・施設賠償責任保険へ加入する
孤独死や残置物が不安 孤独死対応保険・残置物保険を活用する
トラブルを起こす人が入居しないか心配 保証会社と入居者審査を徹底する

対策③ 体制で守る|「管理しきれない」不安は、プロに手放す

空き家を貸し出すことに不安を感じる理由として、「自分で管理できる自信がない」という声も非常に多く聞かれます。
賃貸経営というと、「家賃を受け取るだけ」というイメージを持たれることがありますが、実際にはさまざまな管理業務が発生します。もし自主管理を選んだ場合、オーナー自身が対応しなければなりません。
そこで活用したいのが、不動産会社による「管理委託」です。
管理委託とは、賃貸管理に関する業務を専門会社へ任せる仕組みです。
入居者募集から契約手続き、家賃回収、設備トラブルへの対応、退去時の立ち会い、原状回復工事まで、一連の管理業務を代行してもらうことができます。
管理委託には一定の費用がかかりますが、一般的には家賃の5%前後が目安とされています。
一見すると負担に感じるかもしれませんが、「時間」と「安心」を買うための費用と考えれば、その価値は決して小さくありません。
大切な空き家を安心して活用するためには、自分だけで抱え込まず、専門家の力を上手に活用することも大切なリスクヘッジの一つなのです。

管理方法 メリット 打ち手
自主管理 管理費用が抑えられる 自己責任
管理委託 管理業務をなくすることができる 毎月の管理委託料
サブリース 管理負担がほとんどない 家賃の変動、賃料改定

対策④ さらに踏み込む|不安そのものを預ける選択肢――サブリース(ただし要注意)

「それでも空室が続いたらどうしよう」「毎月きちんと収入が入るのか心配」という方もいらっしゃるでしょう。そのようなオーナー様にとって、一つの選択肢となるのが「サブリース(借り上げ)」という仕組みです。
サブリースとは、不動産会社がオーナーから物件を一括で借り上げ、その不動産会社が入居者へ貸し出す運用方法です。
つまり、オーナーと入居者が直接契約するのではなく、不動産会社が間に入る形になります。
この仕組みの最大のメリットは、空室や家賃滞納のリスクを大幅に軽減できることです。
例えば、一般的な賃貸経営では、入居者が退去して次の借主が決まるまで家賃収入はありません。しかしサブリースでは、契約内容にもよりますが、入居者の有無にかかわらず一定の賃料が支払われる契約もあります。
そのため、毎月の収入が安定しやすく、収支計画を立てやすいというメリットがあります。
また、家賃回収や入居者対応、設備トラブルへの対応なども基本的にはサブリース会社が行うため、管理にかかる手間も大幅に軽減できます。
「遠方に住んでいる」「本業が忙しく管理まで手が回らない」というオーナー様にとっては、大きな安心材料になるでしょう。
ただし、サブリースにはメリットだけでなく注意すべき点もあります。
以前は、「30年間家賃保証」「空室でも安心」といった広告だけが強調され、契約内容を十分に理解しないまま契約してしまうケースが社会問題になりました。
実際には、契約期間中であっても市場環境の変化によって賃料の見直しが行われることがあり、保証されると思っていた家賃が減額されたというトラブルも少なくありませんでした。
こうした背景から、2020年12月には「賃貸住宅の管理業務等の適正化に関する法律(いわゆるサブリース新法)」が施行されました。
この法律では、誇大広告や誤解を招く説明が禁止され、契約前には重要事項説明を行うことが義務付けられています。
つまり、以前よりも安心して契約できる環境は整いつつありますが、それでも契約内容を十分に確認することは欠かせません。

比較項目 自主管理 管理委託 サブリース
家賃回収 自分 管理会社 サブリース会社
入居者対応 自分 管理会社 サブリース会社
空室リスク オーナー負担 オーナー負担 契約内容による
管理の手間 多い 少ない 非常に少ない

トラブル予防の基本

空き家を安心して貸し出すためには、契約方法や保証制度だけでなく、「貸し出す前の準備」も非常に重要です。
まず基本となるのが契約書です。
契約書は独自の内容で作成するのではなく、国土交通省が公表している「賃貸住宅標準契約書」をベースに作成すると安心です。さらに、ペットの飼育や駐車場の利用、設備の修繕負担など、個別の条件については特約として明確に記載しておくことが重要になります。
また、退去時によく問題になるのが敷金や原状回復費用です。
こうした問題を防ぐため、国土交通省では「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」を公表しています。この考え方に沿って契約内容を整理しておくことで、不要なトラブルを未然に防ぐことができます。
さらに、築年数の古い空き家では、「DIY型賃貸」という貸し方も注目されています。
これは、現状のまま貸し出し、借主が自由にリフォームやDIYを行える契約です。
オーナーは高額なリフォーム費用を抑えることができ、借主は自分好みの住まいをつくれるため、お互いにメリットがあります。
もちろん、どこまで改修を認めるのか、退去時の扱いをどうするのかは契約書へ明記しておく必要がありますが、古い空き家を有効活用する方法として有力な選択肢の一つと言えるでしょう。

チェック項目
契約形態(普通借家・定期借家)を決めた
家賃保証会社を利用する
火災保険・賠償責任保険を確認した
管理方法(自主管理・委託)を決めた
契約書・特約事項を確認した
原状回復のルールを整理した
設備点検・修繕を実施した

まとめ|不安は「仕組み」に置き換えられる――次の一手

「人に貸すのは不安」と感じるのは、決して特別なことではありません。
しかし、その不安を一つずつ整理してみると、多くは適切な仕組みを取り入ることで解決できることが分かります。
返してもらえるか不安なら、契約形態を見直す。
家賃滞納が心配なら、保証会社や保険を活用する。
管理できるか不安なら、管理会社へ任せる。
さらに、安定収入を重視するのであればサブリースという選択肢もあります。
つまり、空き家活用で大切なのは不安があるから貸さないのではなく、不安を仕組みでコントロールして貸すという考え方です。
ネクスト・リアルプランでは、空き家の状況やオーナー様の将来設計を丁寧にヒアリングしたうえで、それぞれに最適な活用方法をご提案しています。
「定期借家契約と普通借家契約のどちらが良いのか分からない」「この空き家はいくらで貸せるのか知りたい」「管理まで任せられるのか相談したい」といったご相談も歓迎しております。
空き家は、放置すれば負担になってしまう資産です。しかし、正しい知識と適切なパートナーがいれば、大きな価値を生み出す資産へと変えることができます。
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