2019/09/25
空き地を所有している方の中には、増え続けた雑草をどのように除草するべきか悩んでいることが多いようです。
自宅のすぐ近くに空き地があるのなら、定期的に除草作業なども行うことができるでしょう。しかし、親が亡くなったことで相続した実家の土地など、遠く離れた場所で生活している場合には除草作業せず放置し続けてしまいがちです。
しかし、適切に管理が行われていなければ、近隣とのトラブルに発展する可能性も出てきます。
空き地の除草作業は努力義務?
実は空き地の除草作業は、義務化されているとはいっても努力義務の範囲のため、強制力は高くないのが現状です。
空き家に対する国や行政などの取り組みは進んでいても、空き地に対してはまだ十分であるとはいえないため、ついそのままにしてしまうという所有者も少なくないようです。
しかし、自治体によっては空き地の雑草除去に関する条例などを設け、放置して伸び放題になっていると除草するような指導が入るなど、適切な対処を求められることになります。
さらに放置された空き地で伸びた雑草により、何らかの被害を受けている近隣住民に対して連絡を呼び掛ける行政もあるなど、近年では空き地の除草にも力を入れる自治体も増えつつあるようです。
努力義務でも放置するわけにはいかない理由
空き地の雑草対策は所有者の責任であるといえますが、自治体が行うのは指導までということもあり、除草作業が進んでいない空き地もちらほら見られます。
ただ、強制力がないからと放置していれば、周辺の景観を損ね、害虫や雑草による被害を近隣にもたらし、関係悪化だけでなく苦情や賠償責任に発展する可能性もあるのです。
例えば空き地で繁殖した害虫が近隣の農作物を傷めてしまった場合、因果関係が証明できれば妨害排除請求権を行使される可能性もあります。
害虫だけでなく雑草を除去することも命じられることとなるため、早急の対応が必要です。
雑草を増やさない対策を
繁茂した雑草が隣家の敷家に侵入した場合、隣家の住民は勝手に伸びた雑草を除草することはできません。あくまでも除去することを請求することが可能であるだけですので、権利があれば応じなければならないと理解しておきましょう。
空き地の雑草ができるだけ伸びないように、定期的に除草することは必要です。ある程度の長さまで鎌などを使い短くした後、草刈り機を使えば効率良く作業が進むでしょう。
ただ、除草しただけではまたすぐ雑草が生えてくる可能性がありますので、根っこから丁寧に引き抜くか、除草シートなどを掛けて日が当らないようにし、雑草が増えないようにすることも必要です。
さらにその上に砂利をまいておけば、日光により除草シートが劣化することを防ぐことにも繋がります。空き地を所有している方は、できるだけ雑草を増やさないような対策を検討するようにしましょう。