2018/02/15
適切な管理が行われていない空き家は、空き家問題を発生させる管理不全の近所迷惑な存在です。
仮に長年所有者が訪れていない別荘なども空き家です。しかし所有者が定期的に管理を行っていれば、近隣住民にかかる迷惑の原因にはなりません。
例えば雨どいの破損など、普段住んでいないと気がつかないような迷惑が起きたとしても、近隣住民から所有者に伝えることで大きな問題には至らないはずです。
空き家のほとんどが管理不全の空き家
近所迷惑になるのは管理が行き届いていない管理不全の空き家ですが、現在空き家と言われているものの多くがこの管理不全の空き家です。
1年以上誰も住んでいないけれど、不動産会社が賃貸や売買物件として流通している物件、または所有者が管理している物件など以外は全て管理不全の空き家と言えます。そう考えると実にものすごい数の空き家が、この管理不全状態であると考えられます。
管理不全の空き家がもたらす危険
具体的に適切な管理が行われていない空き家は、近隣住民にどのような被害をもたらすのかを理解しておきましょう。
まずは放置された空き家が老朽化すれば、倒壊する危険性を高めます。地震が発生しなくても、台風や大雨、雪などが原因で建物が耐えきれなくなり、倒壊してしまうかもしれません。
さらに老朽化して朽ち果て、ボロボロになった空き家は景観を破壊し、治安を悪化させる可能性もあります。
枯草やゴミなどが放置されるようになれば、不審者が放火して火災が起きる可能性も否定できません。放火されなくても空き家の中の家財などが空き巣の標的になる可能性もあるのです。
どうして空き家を放置する?
ではなぜ空き家の所有者は適正に管理をしないのでしょう。
これは、自分がその場に住んでいないことで、空き家の存在が近隣住民の迷惑になっていることが認識されておらず、管理の必要性についての意識が低いということが挙げられます。
また、管理しなければならないことは分かっていても、所有者の住まいと空き家までの距離が遠い場合や、所有者の体調が思わしくないので管理まで手がまわらないという場合もあるようです。
空き家で起きた損害は賠償責任の対象に!
いくら空き家を管理できない理由があったとしても、仮に空き家が隣家に損害をもたらした場合には所有者に対して賠償責任を負わされる可能性があります。
賠償額も数千万円や数億円という高額になる可能性も否定できませんので、近隣住民に迷惑や危険を及ぼさないようにしっかり管理していくようにしましょう。